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鉄およびコバルト触媒の特長を活かした弱い求核剤を用いるカップリング反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09J01083
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 合成化学
研究機関京都大学

研究代表者

今崎 雄介  京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2009 – 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードルテニウム触媒 / アリールトリフラート / ハロゲン化アリール / ハロゲン化 / 置換反応 / カップリング / アルケニルトリフラート / ハロゲン化アルケニル
研究概要

私は昨年度までに,当初計画していた鉄やコバルト触媒ではなく,低原子価のルテニウム錯体を用いることで目的とする反応の開発に成功した.そして、[Cp^*Ru(MeCN)_3]OTfを触媒として用いることでアリールトリフラートをハロゲン化アリールへと変換することが可能であることも見つけていた.今年度はまず,アリールトリフラートをハロゲン化アリールへと変換するに有効であった[Cp^*Ru(MeCN)_3]OTfがアルケニルトリフラートに対し非常に高い活性を示し,温和な条件,短時間でハロゲン化アルケニルへと変換できることを見つけた.さらに,アルケニルトリフラートだけではなく,より求電子性が低く安定なアルケニルトシラート,ジフェニルスルホナートも変換可能であった.
また,アルケニルトリフラートがアリールトリフラートよりも著しく反応性が高いことや,立体化学の情報に加え,アリールおよびアルケニルトリフラートの置換基の反応性への影響などを調べることによって反応中間体に関する知見を得た。その結果,アルケニルトリフラートの変換反応は1-ルテナシクロプロペンまたは|^2-アルケニルルテニウム中間体を経ているのに対し,アリールトリフラートの変換反応は|^1-アリールルテニウム中間体を経て反応が進行しているらしいということがわかった.
特に,1-メタラシクロプロペンまたは|^2-アルケニルメタル中間体を経るような形式でアルケニルトリフラートを活性化するような遷移金属触媒反応は過去に例がなく,ルテニウム錯体の新しい性質を発見した学術的意義は大きいと言える.また,アリールおよびアルケニルトリフラートをハロゲン化物へと変換する反応を用いれば,フェノールやカルボニル化合物といった入手容易から簡便にハロゲン化アリール,アルケニルといった有用な合成中間体を合成できるため,この研究成果は,有機合成の観点からも価値のあるものと考えられる.

報告書

(3件)
  • 2011 実績報告書
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2011 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] Ruthenium-Catalyzed Coupling Reaction of Alkenyl Triflates with Zinc Thiolates2011

    • 著者名/発表者名
      Y.Imazaki, E.Shirakawa, T.Hayashi
    • 雑誌名

      Tetrahedron

      巻: 67 号: 52 ページ: 10212-10215

    • DOI

      10.1016/j.tet.2011.09.145

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Ruthenium-Catalyzed Transformation of Alkenyl Triflates to Alkenyl Halides2009

    • 著者名/発表者名
      E, Shirakawa, Y.Imazaki, T.Hayashi
    • 雑誌名

      Chemical Communications 2009

      ページ: 5088-5090

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] ルテニウム触媒を用いるアリールおよびアルケニルトリフラートとヘテロ原子求核剤の反応2011

    • 著者名/発表者名
      今崎雄介, 白川英二, 林民生
    • 学会等名
      第31回有機合成若手セミナー
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2011-11-16
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] ルテニウム触媒によるアリールおよびアルケニルトリフラートとヘテロ原子求核剤の反応2011

    • 著者名/発表者名
      今崎雄介, 白川英二, 林民生
    • 学会等名
      第58回有機金属化学討論会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2011-09-08
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] ルテニウム触媒を用いるアリールトリフラートのハロゲン化物への変換反応2011

    • 著者名/発表者名
      今崎雄介
    • 学会等名
      日本化学会第91春季年会
    • 発表場所
      日本化学会第91春期年会(2011)講演予稿集
    • 年月日
      2011-03-11
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] Ruthenium- Catalyzed Coupling of Alkenyl Triflates with Heteroatom Nucleophiles2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Imazaki
    • 学会等名
      The International Chemical Congress of Pacific Basin Societies (Pacifichem2010)
    • 発表場所
      Honolulu, Hawaii, USA
    • 年月日
      2010-12-18
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] ルテニウム触媒を用いるアルケニルトリフラートとヘテロ原子求核剤のカップリング反応2010

    • 著者名/発表者名
      白川英二, 今崎雄介, 林民生
    • 学会等名
      第90回日本化学会春季年会
    • 発表場所
      近畿大学本部キャンパス
    • 年月日
      2010-03-28
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] Ruhenium-Catalyzed Transformation of Alkenyl Triflates to Halides2009

    • 著者名/発表者名
      E.Shirakawa, Y.Imazaki, T.Hayashi
    • 学会等名
      The 11th International Kyoto Conference on New Aspects of Organic Chemistry
    • 発表場所
      リーガロイヤルホテル京都
    • 年月日
      2009-11-11
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2009-04-01   更新日: 2024-03-26  

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