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主体と対象の関係から見る創造の過程と質の研究―南方熊楠の「やりあて」を中心に―

研究課題

研究課題/領域番号 09J01168
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 哲学・倫理学
研究機関早稲田大学

研究代表者

唐澤 太輔  早稲田大学, 社会科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2009 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
2010年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2009年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
キーワード南方熊楠 / 生命 / 自己と他者 / やりあて / 内観 / ユング / 通路 / 統合失調症 / 生命倫理 / 自己-他者 / C.G.ユング / ロンドン / セクシャリティ / 深層心理学
研究概要

南方熊楠の「やりあて」(偶然の域を超えた発見や発明・的中)を可能たらしめている「場」の研究を中心に行った。その場とは「南方曼陀羅」における「理不思議」という領域であることを明らかにした。そして、統合失調症者に見られる様々な症状を比較対象とし、いわば「人間学的精神病理」の見地から研究を行った。自己と他者との境界・区別が曖昧になる領域を、自己と他者とをつなぐ「通路(パサージュ)」として捉え、その場に立ち、他者と交感し、さらに再び自己へと戻ることが、「やりあて」を可能にする条件の一つという結論を導き出した(『ソシオサイエンスvol.17』「南方熊楠の『大不思議』論-根源的な場に関する考察-」)。
「やりあて」が可能になる場を「自他の区別が曖昧になる場」とする一方、自他を根底から支え、含み、さらに自他の内に含まれながらも、それらを超えている根源的な場を「自他融合の場」とし、それを「南方曼陀羅」における「大不思議」に見出した。そして、「大不思議」という、いわば「生命の根源的な場」を、熊楠と土宜法龍との間の往復書簡における言説から考察した。
またCG.ユングの深層心理学を援用し、「南方曼陀羅」が熊楠の思想の核であると同時に、彼自身の心のカタルシス(浄化作用)としても機能していたのではないか-つまりこの曼陀羅を構築することで、彼自身の心に「統合性」が与えられていたのではないか-という新たな仮説を立て、考察を行った(『トランスパーソナル学研究vol.11』「南方曼陀羅への深層心理学的アプローチ-ユング心理学を手がかりに-」)。さらに、熊楠と彼の研究対象であった粘菌との関係から、熊楠が知り得たことを「内観」をキーワードに、研究・発表した、(「第9回日本トランスパーソナル学会大会」「南方熊楠の「内観」に関する考察-ユング心理学を援用して-」)。

報告書

(2件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 南方熊楠の「大不思議」論-根源的場に関する考察-2011

    • 著者名/発表者名
      唐澤太輔
    • 雑誌名

      ソシオサイエンス

      巻: 第17号 ページ: 17-32

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 南方曼陀羅への深層心理学的アプローチーユング心理学を手がかりに-2010

    • 著者名/発表者名
      唐澤太輔
    • 雑誌名

      トランスパーソナル学研究

      巻: 第11号 ページ: 15-27

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 南方曼陀羅への深層心理学的アプローチーユング心理学を手がかりに-2010

    • 著者名/発表者名
      唐澤太輔
    • 雑誌名

      トランスパーソナル学研究 Vol,11

      ページ: 15-27

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 南方熊楠の「内観」に関する考察-ユング心理学を援用して-2010

    • 著者名/発表者名
      唐澤太輔
    • 学会等名
      第9回日本トランスパーソナル学会大会
    • 発表場所
      明治大学
    • 年月日
      2010-09-12
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [備考] ヌース出版・哲学雑誌・月刊『ロゴスドン」「生命倫理再考」(連載・全60回)2011年3月現在、第19回

    • URL

      http://www.nu-su.com/seimei.html

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [備考] 哲学雑誌『ロゴスドン』連載「生命倫理再考」

    • URL

      http://www.nu-su.com/seimei.html

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2009-04-01   更新日: 2024-03-26  

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