研究課題/領域番号 |
09J01309
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
飯岡 英和 神戸大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2009年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 頂底極性 / 上皮細胞 / Crumbs / 細胞極性 / RNA / タンパク質 / 培養細胞 / 相互作用 / RNA結合タンパク質 |
研究概要 |
上皮細胞に見られる頂底極性は、細胞内で局在する頂底極性決定因子群の働きによって形成される。決定因子の一つCrumbs(Crb)タンパク質は細胞の頂部膜のみに局在し、さらに他の因子との相互作用や細胞骨格の再構成を介して頂底極性の調節・決定に寄与していると考えられる。近年ショウジョウバエ胚においてCrbがmRNAレベルで上皮細胞の頂部側に局在していることが報告された。mRNAレベルのタンパク質局在制御は出芽酵母、ショウジョウバエの生殖系列、哺乳類神経細胞などにおいて、細胞の運命決定や、機能制御に貢献していることが知られているが、哺乳類上皮細胞においてはこれまで知られていなかった。本研究ではCrb mRNAに結合するタンパク質を同定し、Crbの機能、及び、頂底極性の形成における役割を明らかにすることを目的とした。昨年度までに一次スクリーニングとしてRNA結合タンパク検出法を立ち上げた。今年度は、得られた候補タンパク質に対して網羅的にshRNAによるノックダウン実験を行った。その結果、IRSp53を平面培養した上皮細胞内でノックダウンしたところ、Crb mRNAの頂部局在が抑制された。このことはIRSp53がCrb mRNAの局在制御に役割を果たしていることを示唆している。これまでにIRSp53は細胞の突起形成やアクチン細胞骨格の再編成において機能することが報告されているが、RNAの制御に関与するという報告は皆無である。今後はRNA免疫沈降・細胞極性又はシスト形成の観察など、生化学的、細胞生物学的な実験を駆使して、更に詳細な機能解析を慎重に行う予定である。また今年度中にRNA結合タンパク質検出の方法論のみを論文にまとめ、Nucleic Acids Research誌に投稿し、受理された。
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