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ミジンコをモデルとした単為生殖および有性生殖機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09J01653
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 進化生物学
研究機関北海道大学

研究代表者

蛭田 千鶴江  北海道大学, 大学院・理学院, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2009 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード単為生殖 / 減数分裂 / Daphnia / 繁殖戦略 / 卵形成 / 形態学 / 進化発生学 / ミジンコ / アポミクシス / オートミクシス
研究概要

生物界を見渡すと、単為生殖という増殖に有利な繁殖方法を使わず、有性生殖を利用する種が多い。2つの生殖様式については、それぞれの利点と制約に関して多くの議論がなされているものの、未だ定説と言える見解は得られていない。本研究では、環境変化に応答して有性生殖と単為生殖を使い分けるミジンコ(Daphnia pulex)を材料に、それぞれの生殖様式の細胞学的機構を明らかにし、両者がどのように進化してきたかについての知見を得ることを目指している。ここまでの研究では、生殖機構の切り換えに際して、卵形成過程のどの段階がどのように変更されているのかを明らかにすることを中心に進めてきた。本研究全体としては、最終的に動物界における単為生殖と有性生殖の進化戦略的意義を明らかにする新しい進化発生学のモデル系の確立を目指している。
ミジンコの単為生殖は、体細胞と同様の分裂で作られる2倍体の卵が発生し、親と同じクローンを生じると言われてきたが、それを支持する決定的な証拠が得られていない上、有性生殖における受精や減数分裂過程の詳細も明らかではない。本研究結果から、ミジンコの単為生殖では、「減数しない減数分裂」により2倍体となった卵が発生を開始することが明らかとなった。その過程では、減数分裂の特徴である相同染色体の対合が起こり、第1分裂中期までは正常な減数分裂と同じ様相で進行するが、第1分裂の後期で分裂が停止する。その後、染色体が再び赤道面に戻って並び直して第2分裂に相当する分裂を行い2倍体状態が維持される。これらの成果は、国内学会にて発表し、国際誌に掲載された(Hiruta et al.2010)。この単為生殖で起こる分裂の細胞学的な機構を明らかにすべく、分裂装置の構成や挙動に焦点をあてたところ、γチューブリンの局在に特徴があり、中心体の形成に関わる部分に通常の減数分裂との相違点がある可能性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Abortive meiosis in the oogenesis of parthenogenetic Daphnia pulex2010

    • 著者名/発表者名
      Chizue Hiruta
    • 雑誌名

      Chromosome Research

      巻: Volume 18, Number 7 ページ: 833-840

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] ミジンコ(Daphnia pulex)の単為発生卵は、減数しない「減数分裂」でつくられる2010

    • 著者名/発表者名
      蛭田千鶴江
    • 学会等名
      日本遺伝学会第82回大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2010-09-20
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 'Non-reductional meiosis' found in parthenogenetic Daphnia pulex (Crustacea : Cladocera)~Does sperm penetration induce the switching to normal meiosis~2010

    • 著者名/発表者名
      Chizue Hiruta
    • 学会等名
      日本発生生物学会第43回大会
    • 発表場所
      京都国際会館
    • 年月日
      2010-06-22
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] A novel type of 'meiosis' found in parthenogenetic Daphnia pulex2009

    • 著者名/発表者名
      Chizue Hiruta
    • 学会等名
      TCS Tokyo meeting
    • 発表場所
      東京海洋大学品川キャンパス
    • 年月日
      2009-09-22
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] ミジンコ(Daphnia pulex)の単為発生卵は減数しない「減数分裂」でつくられるのか?2009

    • 著者名/発表者名
      蛭田千鶴江
    • 学会等名
      日本動物学会第80回大会
    • 発表場所
      静岡県グランシップ
    • 年月日
      2009-09-19
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2009-04-01   更新日: 2024-03-26  

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