研究課題
特別研究員奨励費
平成22年度は、前年度に博士論文としてまとめた「語用論的動機付けを必要とする構文に関する一般化」の成果を論文として発表し、その一般化をさらに検証・発展させるというのが目的であった。この目標を達成するために、平成21年度までに分析した構文の他に、現代英語で類似した振る舞いを示す構文があるのかどうか、また、現代日本語にも当該一般化を支持するような現象があるのかどうかを調査することを研究計画としていた。この計画に基づき、まず、現代英語における、受身解釈を受ける所有格名詞句構文(^*the problem's perception)と、二重目的語構文(^*Mary whispered Bill the news.)について、当該一般化が両構文の分析を行う上でも不可欠であることを示す論文を筑波英語学会の学会誌に発表し、当該一般化の妥当性をさらに検証した。さらに、現時点では発表までには至っていないが、英語や日本語の関連構文(無生物主語のニ受動文(例:この街はK大佐によって破壊された)など)を同様の観点から詳細に分析する研究も進めており、今後その成果をまとめて発表する予定である。これらは、語用論的動機付けを必要とする構文に関する一般化の妥当性を高めという点で重要な記述的貢献をなす研究である。また、当研究を発展させて、特に英語教育への応用的側面に関する意味合いについて考察し、その成果をアメリカのフロリダで開催されたeラーニングに関する国際学会において発表した。このことは、研究の社会的有益性と海外への発信という意義、重要性を有している。
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Tsukuba English Studies
巻: 29 ページ: 113-131
Jaime Sanchez and Ke Zhang (Eds.), Proceedings of E-Learn 2010 : 15th World Conference on E-Learning in Corporate, Government, Health Care, & Higher Education
巻: 15 ページ: 2061-2066
Tsukuba English Studies 28
ページ: 1-14
Doctoral Dissertation
ページ: 1-185