研究課題/領域番号 |
09J02844
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
臨床獣医学
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研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 (2010) 麻布大学 (2009) |
研究代表者 |
野口 倫子 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究所・生産病研究チーム, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | ブタ / 発情同期化 / 偽妊娠 / エストラジオールプロピオン酸エステル |
研究概要 |
本研究は、実用化に至るブタの新規発情同期化技術を開発し、生産性向上のための有用な手段の確立を目指すものである。本年度は、異なるプロスタグランジンF2α(PGF2α)製剤がエストラジオールプロピオン酸エステル(EDP)により誘起された偽妊娠豚の発情同期化に及ぼす影響および一般生産農家における偽妊娠を利用した発情同期化技術の有用性について検討した。 偽妊娠を応用した発情同期化技術を一般養豚農場に応用するため、生産現場で最も一般的に用いられているPGF2α類縁体製剤(PGF2α-A)を偽妊娠豚に投与した後の発情発現および生殖内分泌動態を調べた。EDP投与後25~30日目にPGF2α-A2ml(クロプロステノールとして0.175mg)を24時間間隔で2回筋肉内投与した結果、発情発現および生殖内分泌動態は、昨年度報告した天然型PGF2α投与後の結果と同等であった。以上の結果より、EDP処置によって誘起した偽妊娠豚にPGF2αとPGF2α-Aのどちらを投与しても、同等の発情同期化効果が得られることが判明した。 続いて、EDP単回投与により誘起した偽妊娠を応用した発情同期化技術を一般生産農場に適用し、その実用性を検討した。養豚生産農家における偽妊娠誘起率は94.5%であり、これらの偽妊娠豚にPGF2α-Aを投与した結果、全てのブタで発情が発現し、初回PGF2α-A投与から5~6日目に発情発現が集中した。偽妊娠豚の交配は、PGF2α-A投与により誘起した発情中に1~4回実施した。対照区は、自然発情を営むブタに偽妊娠区と同様に種付けを行った。PGF2α-Aを処置した偽妊娠豚の受胎率および生存産子数は対照区と差を認めなかった。以上の結果から、偽妊娠豚を応用した発情同期化法は、一般生産農場においても有用な技術であることが示された。
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