研究課題/領域番号 |
09J03248
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
曽我部 篤 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2011年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2010年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2009年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ヨウジウオ科魚類 / 配偶システム / 性淘汰 / 魚類生態学 / 卵巣構造 / 卵生産様式 |
研究概要 |
ヨウジウオ科魚類における配偶システム決定機構を、卵巣構造・卵生産様式における系統的制約ならびに現在の生息環境に対する適応という2つの視点で解明することが本研究の目的である。本年度は調査計画に基づき以下の調査を行なった。 1)これまでに採取したヨウジウオ科魚類7種について、16SrRNAの部分塩基配列に基づく分子系統解析を行なった。本成果とこれまでに解明した各ヨウジウオ科魚類の卵巣構造と卵生産様式、配偶パターンに関するデータを用いて、今後祖先形質状態推定を行ない、本科魚類における配偶システムの決定機構としての系統的制約について明らかにする予定である。 2)瀬戸内海生野島周辺のアマモ場で周年採取したヨウジウオを用いて、繁殖生理コンディションの季節変動と抱卵雄の分析から繁殖期と配偶パターンの推定を行ない、これまでに報告のある岩手県木槌湾の個体群と比較を行なったところ、個体群間で配偶システム、繁殖期の長さ、雌雄体サイズに変異がみられた。 3)愛媛県、鹿児島県、沖縄県3地域の計5個体群で採取したイシヨウジについて、16SrRNAとmtDNAのcyto-bの部分塩基配列を決定し、遺伝的個体群構造を明らかにした。本研究の結果、沖縄県の黒島、本部町備瀬崎の全個体と金武湾生息する一部のイシヨウジは本邦未記載種であるCorythoichthys intestinslisであることが分かった。 4)昨年に引き続き、沖縄本島備瀬崎におけるイシヨウジの自然個体群における繁殖生態を調査した。これまでに報告のある四国個体群に比べて一夫一妻が不安定であることが明らかになった。 5)昨年度に引き続きクロウミウマの飼育実験を行ない、卵巣構造と卵生産様式を調査した。その結果、当初の予測どおり、クロウミウマの卵巣は2列の生殖隆起を持つ一夫一妻種に特徴的な構造をしており、群同調的な卵生産を行なっていることを確認した。
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