研究課題/領域番号 |
09J03317
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
金 仙花 京都大学, 人間・環境学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2011年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2010年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2009年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 近代超克論 / 京都学派 / フランクフルト学派 / 西田哲学 / 近代批判 / 西谷啓治 / 李禹煥 / ポイエシス / 技術 / 総力戦体制 / 労働手段 / 行政管理 / テクノロジーの支配 / 技術否定論 / 近代日本思想 / 三木清 / ポイエーシス / 自然 / 模倣 / 媒介 / 生活世界 |
研究概要 |
本研究は、近代日本における「技術」言説をめぐる思想的考察を主なテーマにして行なってきた。平成23年度は本研究の最終年度のこともあり、今まで行なわれてきた研究をまとめるべき年度でもあるが、本研究が日本思想と西洋哲学との比較という方法論を用いて研究を進めていることもあり、その比較という射程がだんだん広くなっていて、短期間でその成果を出して処理することに難しさを感じ、研究の方向性に少し悩んでいた。しかし、様々な角度から日本思想のもつ生産性や可能性を導出するため奮闘した結果、少しの成果を出すことができた。平成23年度の研究は、具体的に8月の立命館大学の日韓若手研究者国際学術フォーラムでの研究発表「「近代超克論」から見られる近代認識と宗教性」を発表し、少しその方向性を定めることができた。その発表では1942年に開かれた座談会「近代超克論」で語られた京都哲学派を含めた日本知識人たち、とくに西谷啓治の言説分析を通じて、今まで戦争イデオロギーという側面に焦点が当たられていた「近代超克論」の否定性をカッコに入れ、その封印されてきた彼らの言説を内在的に解剖しその言説のもつ思想性を積極的に評価しようと試みた。内容としては、彼らの近代批判、つまり科学的世界観への徹底した批判が、のちに『啓蒙の弁証法』を通じて近代啓蒙の精神がもつ神話性や暴力性を辛辣に批判したフランクフルト学派の問題意識を先取りしていった点を論証した。このような成果を活字化し、のちに韓国の雑誌「日本文化研究」に「近代超克論という問い-近代認識と宗教性を中心に-」というタイトルで投稿し、そのテーマの新しい視点や独創性、学術的寄与度が高く評価され、掲載が決定した。また、西田哲学や京都学派の問題意識を中心にそのポイエシスの観点から近代芸術の問題を批判的に取り組む芸術活動を行なっている、画家李禹煥(Lee U Fan)の世界観を思想的に考察した批評文「李禹煥の場、その無現の開きのため」を雑誌、「ART CRITIQUE」2号に掲載した。
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