研究課題/領域番号 |
09J04107
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
地球宇宙化学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
柏原 輝彦 広島大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 鉄マンガン酸化物 / 放射光 / モリブデン / 同位体分別 / 吸着構造 / タングステン / 水溶解性 |
研究概要 |
本研究課題は、地球表層に存在する鉄水酸化物やマンガン酸化物がどのように生成するのか、あるいは生成後、周囲の環境に対してどのような影響を与えるのかを調べるという目的の課題である。 昨年度から、海洋環境に広く存在し、様々な微量元素の濃集することで海水中の元素の溶存濃度を規定している物質である鉄マンガン酸化物に着目し、海水中の微量元素との相互作用に関して研究を行っているが、鉄マンガン酸化物への微量元素の吸着構造をX線吸収微細構造などの手法を用いて系統的に調べた結果、海水から取り込まれたモリブデンとタングステンが吸着に伴って、分子の構造を大きく変化することを見出していた。そこで本年度は、様々なイオンと固相を比較することで、吸着構造を規定する化学的要因を調べた。その結果、固相表面の酸性度およびイオンの酸性度が吸着種のイオンの安定性に大きく聞いていること、また、固相表面の水酸基の幾何学的な配置が分子の構造変化を支配していることを見出した。このメカニズムを明らかにしたことで、今後、モリブデンとタングステン以外の様々な元素についての吸着現象の理解が進むと期待されるという点で、環境地球化学分野における元素の挙動の理解に対して、極めて重要な意義をもつと考えられる。
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