研究課題/領域番号 |
09J05287
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
戸田 智久 東京大学, 医学部附属病院, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | バレル / 出産 / 神経回路形成 / 体性感覚野 / バレル可塑性 / タイミング制御 |
研究概要 |
マウス一次体性感覚野バレル構造は、発生過程の神経回路形成メカニズムを解析する為の代表的なモデル系である。従来、バレル形成に関与する遺伝子が多く同定されてきたが、何故これらの分子メカニズムが生後一週間で駆動され、バレルが出生直後の特定時期に形成されるのかは不明であった。これまでに私は、バレル形成時期を決定するメカニズムに、出産時期が重要であるとのデータを得ている。平成22年度の研究では、出産がバレル形成に選択的に作用するかどうかを検討し、以下の3点の結果を得た。 1、大脳皮質の脳厚の発達は、出産時期の変化とは独立していた。 2、大脳皮質の層特異的マーカーで検討した結果、各層への分化は、出産時期の変化とは独立していた。 3、出産は、末梢から中枢への体性感覚系神経回路において、視床皮質回路レベルの成熟に選択的に働くことで、バレル形成の時期制御を行っていた。一方、より体性感覚神経回路の末梢側の、視床VPM核バレロイドの形成時期は出産とは独立していた。 これらの結果は、出産が脳発生全体ではなく、視床皮質回路の発達に選択的に作用していることを示唆している。
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