• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

初期生殖細胞を制御するRNA蛋白質複合体の同定と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 09J05542
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 基礎獣医学・基礎畜産学
研究機関京都大学

研究代表者

荒牧 伸弥  京都大学, 医学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2009 – 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2011年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2010年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2009年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード始原生殖細胞(RGC) / RNA結合蛋白質 / blimp1 / germ cell competence / マウスエピブラスト / マウス胚 / 細胞分化 / 始原生殖細胞(PGC) / stella
研究概要

前年度までの実験では、生殖細胞系列への分化能を失ったWnt3欠損型のエピブラスまたはES細胞から生殖細胞を分化誘導する際、wnt3aを添加することにより、生殖細胞系列への分化能(GermlineCompetence;以下GC)再獲得することを明らかにし、代表的なWntのシグナル伝達経路であるWnt/β-catenin経路の必要十分性を明らかにした。今年度の実験では、Wnt/β-cateninシグナル伝達経路の下流にGCを与えている因子(GC factor)があるとの仮説をたて、その検証をするために、Wnt/β-catenin経路の下流において発現が上昇する因子をマイクロアレイにより網羅的に探索した。その結果、スクリーニングされた遺伝子のうち最も強く発現上昇が認められた遺伝子であるT(brachyury)を、ESから誘導したエピブラスト様の細胞で強制的に発現させたところ生殖細胞マーカーであるBlimp1,Prdm14の発現が上昇した。またこの発現上昇はBMP4の培地への添加に依存して強められた。このことからTがGCの十分性をもっていることが示された。つぎに、Tの生殖細胞形成への必要条件を検証するためTノックアウトES細胞とTノックアウトマウスの解析を部こなった。TノックアウトES細胞からエピブラスト様の細胞を誘導して、BMP4依存的な生殖細胞の形成をしらべたところ、生殖細胞マーカーであるBlimp1の発現上昇はBMP4依存的に認められたものの、Prdm14の発現上昇は認められなかった。さらにTノックアウトマウスを解析したところBlimp1陽性の細胞はみとめられるもののその数がWTのマウスに比べて激減(胚日齢7.5のマウス胚)しており、その移動も明らかに異常をきたしていることがわかった。現在このTノックアウトマウスにおけるPrdm14の発現を検証中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

生殖細胞の決定には、これまでの知見では中胚葉誘導と体細胞特異化は抑制されると考えられていたが、ごく初期の段階では、この2つの現象が生殖細胞特異化にとっても大きな役割を果たすというこれまでにない概念が明らかになりつつあるため。

今後の研究の推進方策

生殖細胞の決定は、次世代への遺伝情報を目的とした生体内でおこる細胞のリプログラミングであるが、この機構に必要十分な因子であるT遺伝子の機能を、ノックアウトマウスを用いた解析と、本研究室で開発されたES細胞からエピブラスト様の細胞を誘導する技術(2011年発表)という2つの強力なツールを用いて推進していく予定である。

報告書

(3件)
  • 2011 実績報告書
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (3件)

  • [雑誌論文] Reconstitution of the mouse germ cell specification pathway in culture by pluripotent stem cells2011

    • 著者名/発表者名
      林克彦, 栗本一基, 大田浩, 荒牧伸弥, 斎藤通紀
    • 雑誌名

      Cell

      巻: 146 号: 4 ページ: 519-532

    • DOI

      10.1016/j.cell.2011.06.052

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 多能性幹細胞から分化誘導した始原生殖細胞由来の産仔の作製2011

    • 著者名/発表者名
      林克彦, 栗本一基, 大田浩, 荒牧伸弥, 斎藤通紀
    • 学会等名
      日本繁殖生物学会
    • 発表場所
      いわて県民情報交流センター・アイーナ
    • 年月日
      2011-09-17
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.kyoto-u.ac.jp/J/grac_school/introduction/1103/

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.kyoto-u.ac.jp/J/grad_school/introduction/1103/

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.kyoto-u.ac.jp/J/grad_school/introduction/1103/

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

URL: 

公開日: 2009-04-01   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi