研究課題/領域番号 |
09J05561
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
佐藤 菜穂子 鳥取大学, 大学院・連合農学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 鳥インフルエンザ / 家計支出額 / インドネシア / アリサン / 食料摂取状況 / ストリートチルドレン / 世帯家計支出 / 世帯・個人レベルの食料摂取状況 / 自家消費向けの食料生産 / ソーシャル・キャピタル / 経済的ショック |
研究概要 |
マクロレベルのフードセキュリティについては盛んに研究されつつも、ミクロレベルのフードセキュリティについては、意外にもあまり研究が行われてこなかった。そこで、本研究では、途上国における世帯・個人レベルの食料摂取状況について定量的に解明することを目的とした。 今年度は、本研究の目的を達成すべく、RANDが実施した大規模個票データを使用し、経済ショックの一つである鳥インフルエンザが途上国世帯の食料支出額を含む家計支出額に与える影響を定量的に解明した。具体的には、OLS(一般最小二乗法)を適用し、世帯主の教育水準などの基本属性を考慮しつつ、鳥インフルエンザが家計支出額に与える影響を解明した。その結果、都市部に居住する家禽類飼養世帯の家計支出額と鳥インフルエンザの間には明瞭な関連性は見受けられなかったが、農村部に居住する家禽類飼養世帯の家計支出額は鳥インフルエンザとマイナスの関連性があることが明らかとなった。また、インドネシアで行われているアリサン(講)を行う世帯ほど家計支出額が高いことが確認された。以上の結果より、アリサンへの参加を促進することによって、鳥インフルエンザなどの予期せぬ経済的ショックが生じた際にも家計支出額の低下を緩和することができるといった知見を得た。 加えて、今年度はインドネシア・ジャカルタ(具体的には、中部ジャカルタのコタ、タナバン、スネン、ジュンパカマス)のストリートチルドレンを対象として、食料摂取状況に関する現地調査を実施した。当該調査は今年度の10月から12月にかけて実施し、約200人のストリートチルドレン(5才以上17才以下)に対して、聞き取り調査を行なった。質問項目には、教育水準などの基本属性に加え、食料摂取状況やソーシャル・キャピタル、健康状態などを設定した。調査結果より、現時点では、インフォーマントの食事内容はおおむね、比較的安価な炭水化物類に偏る傾向があることが確認された。
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