研究課題/領域番号 |
09J06112
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
木質科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
福住 早花 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | TEMPO / セルロース / ナノファイバー / フィルム / ガスバリア / ガスバリア性 / 複合化 |
研究概要 |
セルロースは自然界に存在するナノファイバーであり、環境調和型の機能材料として近年では精力的に研究が進められている。TEMPO触媒酸化により調製したセルロースナノファイバーは、幅3-4nm、高アスペクト比の新規ナノファイバー材料であり、高い透明性、柔軟で高強度、低熱膨張率、200度程度の耐熱性、ガスバリア性などの特性を有することから、電子部材や包装材料などに応用が期待されている。しかし、セルロースナノファイバーは親水性のため水に弱いという課題があった。 本研究ではこのセルロースナノファイバーの応用展開のため、これを既存材料と複合化し更なる機能発現を検討した。本年度はセルロースナノファイバーを水溶性高分子と複合化した複合材料をフィルム化し、諸特性を解析した。紙の撥水剤として用いられるアルキルケテンダイマーを少量添加した場合、ナノファイバーフィルム表面が撥水化され、液滴の浸透も抑制できることが分かった。更に、市販の合成高分子フィルムにセルロースナノファイバーをコーティングしたところ、二層フィルムの透湿度は基材である合成高分子フィルムと同程度であることがわかった。これにより、セルロースナノファイバーの両面に耐湿性を有する合成高分子層を配置すれば、湿度下におけるガスバリア性が改善できることが示された。コーティング処理を施してもフィルムの透明性は損なわれず、透明でガスバリアという特性を保ったまま耐湿性を付与することに成功した。 また関連する研究として、陽電子消滅法によるフィルム中の空隙サイズ測定を行い、セルロースナノファイバーフィルムのガスバリア性発現機構について詳細な検討を行った。その結果、ナノファイバーの緻密な積層構造がもたらす微小な空隙サイズが、優れたガスバリア性をもたらすことを明らかにした。 以上の結果は、国内学会および国際学会にて発表し、国際的な科学雑誌にも掲載された。
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