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カントの概念論研究 ―「可能性と現実性の区別」を手がかりとして

研究課題

研究課題/領域番号 09J06388
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 哲学・倫理学
研究機関上智大学

研究代表者

佐藤 慶太  上智大学, 文学部, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードカント / 概念論 / 近世哲学 / 形而上学 / ドイツ:フランス:イギリス
研究概要

本年度は、カントの概念論の固有性を明らかにするために、「概念」の取り扱いに関してカントがカント以前の哲学者とどのように対決し、どのようにそれを乗り越えていったのかを検証した。研究は、『純粋理性批判』の「純粋理性の誤謬推理について」、および「純粋悟性概念の図式論について」に焦点を絞って行った。
「誤謬推理」章を取り上げた研究に関しては、『哲学』第60号掲載の論文と、11月に行われた日本カント協会第34回学会のワークショップでの発表において、その成果をまとめている。この研究において明らかとなったのは、カントの概念論における「徴表(Merkmal)」の重要性である。上記の論文および研究発表において示されたのは、「徴表」という概念に着目して「誤謬推理」章を読解すると、カントの「概念論」の固有性のみならず、カントの形而上学構想の変遷の意味を理解する手掛かりも得られる、ということである。そのほか、カントの論理学講義の内容と、『純粋理性批判』との関連の明確化も併せて行ったが、この点でも意義があったといえる。
「図式論」を取り上げた研究の成果は、9月に行われた実存思想協会・ドイツ観念論研究会共催シンポジウムにおいて発表することができた。この発表においては、カントの「図式」がデカルト以来の近世哲学における「観念」をめぐる論争の系譜に位置づけられること、またこのような系譜への位置づけおこなうことではじめて、「図式論」章の役割が明確になることを示した。
また上記の二つの研究を含む課程博士論文「カント『純粋理性批判』における概念の問題」を京都大学に提出し、11月24日付で学位を取得した。

報告書

(1件)
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 「純粋心理学におけるすべての弁評論的推理のアキレス」-『純粋理性批判』第一版における「第二誤謬推理」の特権的な位置づけについて-2009

    • 著者名/発表者名
      佐藤慶太
    • 雑誌名

      哲学 60

      ページ: 201-216

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 「パラロギスムス論究」ワークショップ 第二堤題2009

    • 著者名/発表者名
      佐藤慶太
    • 学会等名
      日本カント協会第34回学会
    • 発表場所
      立正大学(東京都)
    • 年月日
      2009-11-21
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 「観念」から「図式」へ-『純粋理性批判』「図式論」の役割とその哲学史的位置2009

    • 著者名/発表者名
      佐藤慶太
    • 学会等名
      実存思想協会・ドイツ観念論研究会共催シンポジウム
    • 発表場所
      早稲田大学(東京都)
    • 年月日
      2009-09-27
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2009-04-01   更新日: 2024-03-26  

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