研究課題/領域番号 |
09J07079
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
原 隆 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 非可換岩澤理論 / L関数の特殊値 / 代数的K理論 / p進ゼータ関数 / 合同式 / 岩澤主予想 / 玉河数予想 / p進L関数 / 非可換環論 |
研究概要 |
今年度は昨年度に引き続き非可換岩澤理論について主予想を中心に研究した。年度の前半では従来の研究で用いられてきた〈p進ゼータ関数の貼り合わせ〉とは異なる手法に基づく非可換p進ゼータ関数の構成を目標として、法p表現の非可換変形並びにモチーフに付随するp進ゼータ関数の間の合同式について研究した。特に後者に関しては(深谷-加藤の意味での)非可換 p進ゼータ関数の存在を仮定した上で、階数が等しいp進表現の間に合同関係式が存在するならば対応するp進ゼータ関数の間にも同様の合同関係式が誘導されることが確認できた。この結果は所謂クンマー型合同原理の非可換表現に対する類似の現象であり、非可換 p進ゼータ関数の構成に於いてクンマー型合同式が p進ゼータ関数の〈貼り合わせの条件〉の一つとして捉えられるべきであることを表している。しかし既に従来の研究で観察されているように、非可換 p進ゼータ関数の構成の際には階数が異なる表現に付随する p進ゼータ関数の間の合同式を捉えることが重要であると考えられているが、異なる階数の表現に付随する p進ゼータ関数間の合同関係式が如何なる原理に従って導出されるべきかについてはまだ十分に解明されたとは言い難い状態である。 また年度の後半では、CM体に対する非可換 p進ゼータ関数の構成を目指して、リー群に付随する志村多様体及びその上の保型形式の研究を開始した。カッツ-肥田-ティルウィンの構成したCM体の p進ゼータ関数間の非自明な合同式(貼り合わせの条件)を導出する際に応用できるのではないかと期待している。
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