研究課題/領域番号 |
09J07789
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山崎 大 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 全級河川モデル / 衛星DEM / 水面標高 / 衛星高度計 / 並列化 / 全球河川氾濫原モデル / 拡散波方程式の計算安定性 / 衛星デジタル地形モデル / データ同化 / 全球河川流下モデル / 氾濫原 / DEM / 衛星観測 / 背水効果 / アマゾン川 / メコン川 |
研究概要 |
本年度は、(1)全球河川モデルによる水動態シミュレーションの精度向上に必要な衛星DEMの誤差解析と修正、(2)全球河川モデルによる水面標高の予測可能性の検証、(3)計算コードの並列化などによるシミュレーションの高速化、を実施した。(1)衛星DEMには種々の誤差が含まれており、そのままでは水動態シミュレーションに適応することができない。本研究では、河道位置を示した表面流向データを参照しながら水の流れを遮るピットを除去する新たなアルゴリズムを開発し、『流れの連続性』と『現実的な標高』の双方を満足する修正DEMを作成した。実際に氾濫解析モデルで計算を行うことで、修正により河道と氾濫原を接続する細いチャネルを表現するこが、水動態シミュレーションの精度に重要であることを突き止めた。(2)全球河川モデルでは、これまで河川流量・水深・浸水域の再現に焦点が当てられていたが、本研究では絶対的な水面標高の予測精度を議論した。アマゾン川を対象にケース・スタディを行い、開発した全級河川モデルは衛星高度計と直接比較が可能な精度で絶対的な水面標高を予測可能であることがわかった。また、水面標高に駆動されているアマゾン川の内陸部における潮汐変動の再現にも成功し、モデル内部においても水面標高が変動するメカニズムが適切に表現されていることを確かめた。(3)また、ECMWFと協力してモデルの高速化に取組んだ。ここでは配列の1次元化およびMPIとOpenMPを用いた並列化にを行うことで、シミュレーションに必要な時間を従来の10分の1まで短縮することができた。モデルの高速化により、高度なパラメータ調整やアンサンブル計算が可能になった。
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