研究概要 |
平成22年度は、減数分裂前期におけるSPB因子の再編成を制御する機構とそれに関わるhalfbridgeタンパク質Cdc31の機能に注目して解析を行った。減数分裂誘導直後のpheromoneシグナルの下流因子としてMAP kinas (MAPK)が、減数第1分裂開始に必須な因子Mei4の下流因子としてcyclin dependent kinase (CDK)が知られている。そこでMAPK及びCDKの変異株を用い、観察を行った結果、これら2つのKinaseが減数分裂前期に起こるSPBの再編成を制御していることが分かった。 また、SPB再編成に関わるhalfbridge因子、Cdc31の機能をより詳細に解析するため、温度感受性変異株cdc31.ts10を減数分裂期に誘導し、SPB因子の挙動をlive-cell imaging systemを用いて観察した。その結果、第1分裂開始前のSPB因子の再局在に遅延や異常が見られた。以上の結果から、SPB Halfbridgeは減数分裂過程分化に伴うSPBの再編成の足場として機能している可能性が示唆された。 さらに、減数分裂前期特異的にみられるSPBの再編成が起こる生物学的意義を明らかにするために、消失するSPB因子を強制的にSPBにリクルートする人工的な系を構築した。この系を用いて、減数分裂前期の野生株では動原体のみに局在し、第1分裂時にSPBおよび動原体に局在することが知られているPolo like kinase, Plo1を減数分裂前期のSPBに局在化させた。その結果、SPBの再編成および染色体分配に異常が見られたため、減数分裂前期のSPBでは何らかの機構によってPlo1がSPBに局在することが抑制されているのではないかということが示唆された。
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