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婚姻から見る源氏物語を中心とした平安朝物語の虚構性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09J08957
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 日本文学
研究機関東京大学

研究代表者

青島 麻子  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2009 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
2010年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2009年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
キーワード国文学 / 源氏物語
研究概要

今年度の学会発表をもとに執筆し、投稿受理された論文「平安朝物語の婚姻居住形態-『源氏物語』の「据ゑ」をめぐって-」は、国文学の分野においてあまり言及されてこなかった従来の婚姻居住形態に関する議論を、物語の方法として捉え直すことを目的としたものである。本論文では、当時の婚姻居住形態に関する議論について改めて整理を行い、これまで妻としての疵と捉えられるのみであった「据ゑ」の形態について、物語の描かれ方に即して検討を加えた上で、『源氏物語』の独自性とその先駆としての『蜻蛉日記』の存在を指摘した。また、今年度に発表した論文「『源氏物語』の初妻重視-葵の上の「添臥」をめぐって-」では、古記録等の調査により「添臥」についての通説に再検討を加え、さらに『源氏物語』における「添臥」の語の使用方法が、光源氏の両義性を照射する優れた方法となっていたことに着目し、それを手がかりに物語に語られる初妻重視の思想について考察した。さらに、今年度末に予定していた研究会発表(震災の影響により中止)は、物語に散見する婿選びの際の登場人物の発言を取り上げ、このような記述をもとに実際に平安朝の婚姻慣習を炙り出そうとするような方法を退け、その描かれ方をこそ問題にすべきであると主張するものであった。具体的には若菜下巻の蛍宮と真木柱の結婚記事を端緒として、当該場面直後に置かれる代替わり記事と女三の宮物語との繋がりや、光源氏の地位を揺さぶり物語を展開していく当該巻の手法について検討した上で、蛍宮と真木柱の結婚記事と上記のような若菜巻の論理との関連を指摘するものである。以の研究により、婚姻研究という視点を通して、平安朝の各作品相互の交渉や『源氏物語』の独自性の一端を浮かび上がらせることができたと考えている。

報告書

(2件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 『源氏物語』の初妻重視-葵の上の「添臥」をめぐって-2010

    • 著者名/発表者名
      青島麻子
    • 雑誌名

      国語と国文学

      巻: 87巻6号 ページ: 17-32

    • NAID

      40017127447

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] (書評)李美淑著『源氏物語研究-女物語の方法と主題』2010

    • 著者名/発表者名
      青島麻子
    • 雑誌名

      国語と国文学 87巻3号

      ページ: 61-65

    • NAID

      40016963020

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [雑誌論文] 平安時代の結婚忌月-東屋巻の「九月」をめぐって-2009

    • 著者名/発表者名
      青島麻子
    • 雑誌名

      むらさき 46輯

      ページ: 9-18

    • NAID

      40017258982

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 平安朝物語の婚姻居住形態-『源氏物語』の「据ゑ」を中心に-2010

    • 著者名/発表者名
      青島麻子
    • 学会等名
      東京大学国語国文学会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2010-04-17
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

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公開日: 2009-04-01   更新日: 2024-03-26  

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