研究課題/領域番号 |
09J09283
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
宮田 憲一 明治大学, 大学院・経営学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2011年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2010年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2009年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | 投資軌道 / 企業変容 / 日米総合電機企業 / 組織能力 / ビザクタビリティ / 螺旋的発展史観 / 同質化と異質化 / 総合電機企業 / 三つ叉投資 / 組織間関係 / ガスタービン / 全社戦略 / 戦略転換 |
研究概要 |
本研究課題は、GE、および歴史的に強い関係性のあるWH、東芝、日立を研究対象とし、各企業の全社戦略と重電事業の関係性、及び4社の異質化過程の解明にある。本年度は、資料収集や研究遂行に加え研究成果の積極的発表を行った。(1)約1ヶ月にわたる米国資料調査を遂行し、分析の中心となる米国企業資料を収集した。(2)前年度までの研究から構築された投資軌道分析モデルによって、1970年代から1990年代におけるGEとWH、及び1990年代から2000年代までの東芝と日立の比較考察を行った。この研究成果の一部は、「Corporate Transformation and Conglomerates in the U.S.:A Comparison of General Electric Company V.S.Westinghouse Electric Corporation,c.1970-c.1999」及び「A Comparative Study of Toshiba and Hitachi in "the Lost Decades":Corporate Investments and Strategic Attributes」という論文の形で、「20世紀後半におけるアメリカ総合電機企業の変容-1970年代から1990年代までのGEとWHの比較を通して-」という学会発表において報告されている。(3)また、日米総合電機企業4社を投資軌道、事業セグメントの比重、全社業績のデータから定量的に考察した。ここから企業変容や異質化の要因としてビザクタビリティ(Visactability)という概念を提示した。(4)加えて、経営陣の経営構想力とR&D戦略の関連性から、1970年代のGEとWHを定性的に考察した。これにより断続的側面が強調される企業変容期におけるそれ以前との連続的側面の一部を明らかにした。(5)さらに、鍵概念のひとつである組織能力に関する多面的検討の中で、製品オペレーションに関する組織能力における「ソフトロニクス的」擦り合わせ能力の存在を明らかにした。これら研究成果は、査読付きの学会誌に投稿が行われ、またその一部においては海外学会での発表が決定しており、随時、論文及び学会発表として公表していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
全体的評価としては、研究目的は概ね順調に進展している。ただ、次の理由からその一部に若干遅れている。(1)一般的に公表されているデータセットでは分析が困難である部分が判明したことで、新たなデータセット構築への時間ロス、(2)震災の影響による研究環境の一時的悪化により研究遂行に一時的支障が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の一部である各社タービン事業の市場競争力と6外部組織との関係構築及び変容に関する考察について、新たなデータセット構築が完了するまで、先行研究の成果を可能な限り援用することで円滑な課題遂行を図る。
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