研究課題/領域番号 |
09J09340
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 真也 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2009年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | チンパンジー / 他者理解 / 心の理論 / 誤信念課題 / 視線運動 / 協力 / 利他性 / 互恵性 |
研究概要 |
今年度は採用初年度であり、チンパンジーを対象に互恵性・利他性および他者理解にかんする実験研究をおこなうとともに、論文執筆作業をおこなった。 実験は、月曜から金曜の週5日、午前・午後の2コマに、チンパンジー8個体を対象としておこなった。これまでにない新たな試みとして、視線検出装置(Tobii)を用いてチンパンジーの視線運動を計測した。この最新機器を利用して、他者理解の中心命題となっている「心の理論」の研究に取り組んでいる。自分とは違う心的状態を他者がもっていることを理解するかどうかをテストする「誤信念課題」において、近年、言語教示を使わない課題が開発された。視線検出装置を用いることにより、この課題をチンパンジーでも応用できると考えられる。まず第一段階として,チンパンジーが他者の行動を予測するかどうかを検討した。その結果、目の前を動く人にかんしては途中障害物に隠れても進む先を予期的に見ることがあったが、衝立に隠れた手が2つの穴のどちらから出てくるかといったことにかんしては予期的な視線運動がみられなかった。目の前の存在している事物への対処はヒトと同様であるが、見えないものへの反応にはヒトと違いがみられると考えられる。今後、この仮説の検証をより詳細に詰めていくとともに、チンパンジー初の「誤信念課題」を成功させたい。 また、放飼場での観察も適宜おこなっている。チンパンジーにおける集団での協力行動を観察研究の対象としている。これまで、視線検出実験をはじめとする1個体実験、実験室での個体間交渉を調べた2個体実験を中心におこなってきたが、今後は集団全体を対象とした実験にも取り組みたい。個体・個体間・集団というさまざまなレベルでの社会行動を調べることにより、より包括的にチンパンジー社会への理解を深めたい。
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