ラジアル導波路構造によるスロットアレー高効率化と一様励振スロット開発

• 研究課題/領域番号: 09J09681
• 研究種目: 特別研究員奨励費
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 国内
• 研究分野: 通信・ネットワーク工学
• 研究機関: 東京工業大学
• 研究代表者: 上田 英樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(PD)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• 研究課題ステータス: 完了 (2010年度)
• 配分額: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円); 2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円); 2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
• キーワード: ラジアルラインスロットアンテナ / 軸対称設計 / 軸非対称設計 / 給電構造 / 摂動素子 / 楕円ビーム / 螺旋配列ラジアルラインスロットアンテナ / 開口分布 / 周方向偏差 / 放射パターン

研究概要

オーバーサイズ円形平面アンテナの一種であるラジアルラインスロットアンテナ(RLSA)は螺旋状に配列した円偏波放射素子を同軸ピンで給電し、正面方向に高利得を得る。軸対称な励振を目標として設計を行うが、螺旋配列のため厳密には軸対称ではなく、開口分布、放射パターンに軸非対称性が生じる。この軸非対称性を打ち消すための逆特性励振のために、従来の同軸ピン周囲に摂動素子である4本のピンを設けた給電構造を提案し、実測によりその効果を確認、論文化した。軸対称励振を実現したため、次なる目標として軸非対称設計である、楕円開口上一様分布を持ち楕円ビームを実現するEB-RLSAを提案した。周方向で終端径が異なるため、素子の放射量を周方向で変化させたスロットアレー設計法を確立した。スロットアレー設計法は、従来の円形開口RLSAの設計を踏襲し1て行う。また、放射電力が終端径に反比例するため、一様電力分布を実現するためには終端径に比例した電力分配が必要となるが、同軸ピンの周囲に2本の摂動ピンを付加した構造で電力分配を実現した。EB-RLSAに関して各種発表を行い、論文投稿した。現在査読中である。また、衛星搭載用RLSAとして小開口偏波共用RLSAの新たな構造を提案した。

研究成果

• [雑誌論文] A coaxial feeder with two parasitic pins for realizing rotationally symmetric aperture illumination in spiral array radial line slot antennas (2010)
  • 著者名/発表者名: Hideki Ueda, Jiro Hirokawa, Makoto Ando, Matteo Albani
  • 雑誌名: IEICE Transactions on Communication 巻: Vol.E93-B No.10 ページ: 2554-2561
  • 査読あり
• [学会発表] Radial line slot antenna with an elliptical beam (2011)
  • 著者名/発表者名: Hideki Ueda
  • 学会等名: 電子情報通信学会総合大会
  • 発表場所: 東京都市大学
  • 年月日: 2011-03-14
• [学会発表] 楕円ビームラジアルラインスロットアンテナの基礎検討 (2011)
  • 著者名/発表者名: 上田英樹
  • 学会等名: 電子情報通信学会技術報告 アンテナ・伝播研究会
  • 発表場所: 茨城大学
  • 年月日: 2011-03-04
• [学会発表] Dual circularly polarized radial line slot antennafed from front and back sides for on-board application (2010)
  • 著者名/発表者名: Hideki Ueda
  • 学会等名: The International Workshop on Millimeter Wave Wireless Technology and Applications
  • 発表場所: 東京工業大学
  • 年月日: 2010-12-06
• [学会発表] Dual circularly polarized concentric array radial line slot antennafed by rotating modes from front and back sides for satellite application (2010)
  • 著者名/発表者名: Hideki Ueda
  • 学会等名: 2010 International symposium on Antennas and Propagation
  • 発表場所: マカオ
  • 年月日: 2010-11-25
• [学会発表] 上下面から回転モード給電する偏波共用同心円素子配列ラジアルラインスロットアンテナの交差偏波識別度に関する検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 上田英樹
  • 学会等名: 電子情報通信学会技術報告 アンテナ・伝播研究会
  • 発表場所: 岩手大学
  • 年月日: 2010-10-15
• [学会発表] 衛星搭載用軽量ハニカム構造を用いた上下回転モード給電偏波共用同心円素子配列ラジアルラインスロットアンテナ (2010)
  • 著者名/発表者名: 上田英樹
  • 学会等名: 電子情報通信学会ソサイエティ大会
  • 発表場所: 大阪府立大学
  • 年月日: 2010-09-15
• [学会発表] 螺旋配列ラジアルラインスロットアンテナの軸対称性を実現する給電構造の設計・試作 (2010)
  • 著者名/発表者名: 上田英樹
  • 学会等名: 電子情報通信学会 総合大会
  • 発表場所: 宮城 東北大学
  • 年月日: 2010-03-16
• [学会発表] Azimuthally Perturbed Feed for Compensation of Rotational Asymmetry Excitation in Spiral Array Radial Line Slot Antennas (2009)
  • 著者名/発表者名: 上田英樹
  • 学会等名: 2009 International Symposium on Antennas and Propagation
  • 発表場所: Bangkok, Thailand
  • 年月日: 2009-10-23
• [学会発表] 螺旋配列ラジアルラインスロットアンテナの開口分布の軸非対称性を補正する給電構造 (2009)
  • 著者名/発表者名: 上田英樹
  • 学会等名: 電子情報通信学会 ソサイエティ大会
  • 発表場所: 新潟 新潟大学
  • 年月日: 2009-09-17
• [学会発表] 螺旋配列ラジアルラインスロットアンテナにおける軸非対称開口分布補正のための周方向摂動付円筒波励振 (2009)
  • 著者名/発表者名: 上田英樹
  • 学会等名: アンテナ・伝搬研究会
  • 発表場所: 青森 八戸工業大学
  • 年月日: 2009-09-04
• [学会発表] A Study for Rotational Symmetry of the Aperture Field on Spiral Array Radial Line Slot Antenna (2009)
  • 著者名/発表者名: 上田英樹
  • 学会等名: IEEE AP-S International Symposium and USNC/URSI National Radio Science Meeting
  • 発表場所: Charleston, SC USA
  • 年月日: 2009-06-04
• [備考]
  • URL: http://www.isas.jaxa.jp/j/forefront/2008/kamata/index.shtml
• [備考]
  • URL: http://www.jaxa.jp/countdown/f17/index_j.html
• [備考]
  • URL: http://www.nec.co.jp/solution/space/akatsuki/index.html
• [備考]
  • URL: http://www.nec.co.jp/ad/cosmos/akatsuki/02/