研究課題/領域番号 |
09J10021
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
マイクロ・ナノデバイス
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
NGUYEN BinhKhiem (2010) 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(PD)
グェン B (2009) 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | MEMS / パリレン / 真空蒸着 / ポリマー / 多孔質 / 薄膜 / 表面 / 膜応力 / カプセル化 |
研究概要 |
蒸着中の膜による張力と膜厚を計測し、Parylene-on-Liquid-Deposition(POLD)の膜応力を計算した。前年度の観測結果では、多孔質性層の厚さが1.6μmである。多孔質性層が形成する間、膜応力が上昇する。膜厚が多孔質性層の厚さを越えると膜応力が減少する。前年度の結果、多孔質性層には収縮性応力が生じるが、非多孔質性層には膨張性応力が生じるということと一致する。 蒸着プロセスの物理的パラメーターであるダイマー昇華温度、ダイマー熱分解温度、成膜圧力などを変えることにより、成膜中でのモノマーガスの分子の運搬量や拡散速度を変化させ、パリレン膜のナノスケール構造へ影響を与えた。その影響を多孔性層の厚さ、表面粗さ、表面形状特徴、表面疎水性などで評価した。 多孔質性層の厚さ、表面の微細形状と寸法は液体の種類によって変わり、さらに、表面の親水性・疎水性も、用いた液体から影響を受けることが分かった。 液体の種類と成分によるパリレン多孔性層の表面修飾方法を調べた。液体の種類を変えると多孔性層の構造が変わることが分かった。画像分析で表面の幾何学的な特徴を計算できるので、ナノスケール表面構造の違いを定量的に評価できた。また、染料Nile Red、Carbon Nano Tube (CNT)、マイクロビーズ等が混ざった液体にパリレン成膜すると、蛍光を発するパリレン膜やCNTとビーズで表面修飾したパリレン膜ができた。 ポリマー化反応を抑制する液体を用いて蒸着と同時にパリレンパターニングすることができた。FeやNiなど固体表面で成膜する場合、パターニングできるパリレンの厚さは数百nmまでである。Feイオンを含むイオン性液体でのPOLDでは、1μm以上厚いパリレン膜をパターニングできると分かった。そして、液体によるパリレン表面パターニング方法と成膜と同時にパリレン膜のパターニング方法によるPOLDパリレンのマイクロ・ナノデバイスの基本的な形成方法を提案した。 以上の研究成果を第24回微小電気機械システム国際会議MEMS2011で発表し、学術雑誌に投稿した。
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