研究分担者 |
浜野 洋三 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90011709)
金沢 敏彦 東京大学, 地震研究所, 教授 (30114698)
山田 功夫 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60022670)
佐藤 忠弘 国立天文台, 助教授 (10000176)
藤本 博巳 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50107455)
歌田 久司 東京大学, 地震研究所, 教授 (70134632)
笠原 稔 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40001846)
玉木 賢策 東京大学, 海洋研究所, 教授 (50188421)
末廣 潔 東京大学, 海洋研究所, 教授 (20133928)
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研究概要 |
「海半球ネットワーク」計画最終年度にあたって、ネットワークを最終的に整備し、データの解析から大きな成果を得た。ネットワークの建設で特筆すべきは、海底掘削点利用の広帯域地震観測点を予定通り3点完成し、世界で初めて海底掘削点を含む海域ネットワークを完成した点である。既に北西太平洋観測点(WP2)からは世界最長の海底広帯域地震計記録を回収し、そのS/Nの高さは実証済みである。それ以外にも陸域広帯域地震観測網、陸域電磁気観測網、海底電磁気観測網、GPS観測網、超伝導重力アレー、データセンターが完成し順調に稼働中である。また,研究期間中に海底広帯域地震および海底電磁気を組み合わせた「長期機動観測」という新しい観測技術を,世界に先駆けで開発し実用化した。この技術開発により固定観測網を補完してさらに一桁高い分解能で地球内部を詳しく調べるという,研究の今後進むべき方向の一つが明確に示された。問題はこうした観測網をどのように維持するかであり、この点は今も努力中である。データ解析の面でも著しい成果をあげており、特に地震学では(1)スタグナントスラブの概念の確立、(2)常時地球自由振動現象の発見、電磁気学では(3)核内トロイダル磁場とマントル不均質構造とのカップリングによる非双曲子磁場生成の説明(4)グローバルスケールの3次元電気伝導度トモグラフィーの実施、測地学では(5)西太平洋プレート運動の詳細解明などが特筆される。
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