研究課題/領域番号 |
10041029
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 北海道東海大学 |
研究代表者 |
岡田 淳子 北海道東海大学, 国際文化学部, 教授 (80050780)
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研究分担者 |
益子 待也 金沢学院大学, 文学部, 教授 (30209423)
岡田 宏明 北海学園大学, 人文学部, 教授 (50002283)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
1999年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1998年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 北西海岸インディアン / 開発人類学 / キリスト教化 / 伝統と再生 / 母系社会 / ポトラッチ / 先住民と観光 / 生業戦略 / メトラカトラ / アラスカのチムシアン / 伝統と近代 / 開発と先住民 |
研究概要 |
2年度に亘り、合衆国アラスカ州アネット島メトラカトラ・インディアン・コミュニティーとカナダ・ブリティッシュ・コロンビア州プリンス・ルパート市周辺(旧メトラカトラ)に滞在し、参与観察、インタビュー、古文書の収拾に従事、以下の成果を得た。 平成10年度には、メトラカトラ・インディアン・コミュニティーの現状把握に主眼をおき、調査者全員で村役場や村議会、水産加工場やサケ類孵化場、インディアン保護局の事務所、教会やダンカンコテイジ(博物館)、学校記念図書館、伝統文化のロング・ハウスなどを調査、またアネット島全体を踏査し開発の状況を掌握した。共同体創設111年を記念して行われた「チムシアン長老小体ポトラッチ」では、来島した7名の世襲首長とともに、チムシアン語で進められた厳粛で友好的な現在のポトラッチを体験して多くの収穫を得た。 平成11年度は、調査の分担部分にしたがって、それぞれが独自に調査を行っている。岡田宏明は、主な生業である漁業について、移り変わる経済的状況の中で機敏に対処していく村議会や住民の行動に着目し、それらをまとめた。益子待也は、チムシアン文化がキリスト教と出会い、また他からの文化移入によって再創造されていく様子を分析した。協力者の齋藤玲子は、太平洋沿岸の内海に広がる観光事業に参入していく、共同体の姿を捉えた。岡田淳子は、住民の意識変革や、女性の能力開発がどの様になされてきたかを中心テーマとして内面性を探ると同時に、住民人口の動きや、カナダのメトラカトラとの比較により、社会の開発を浮き彫りにした。なお70年ぶりに3日3晩に亘って行われた「死者の記念ポトラッチ」をビデオに収録できたのは、予期しない収穫であった。
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