研究課題/領域番号 |
10041052
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
|
研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
小長谷 有紀 国立民族学博物館, 民族学研究開発センター, 助教授 (30188750)
|
研究分担者 |
松川 節 大谷大学, 短期大学部, 専任講師 (60321064)
萩原 守 神戸商船大学, 商船学部, 助教授 (20208424)
松原 正毅 地域研究企画交流センター, センター長教授 (30110084)
楊 海英 静岡大学, 人文学部, 助教授 (40278651)
ルハグバスレン モンゴル文化財保護センター, センター長研究員
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2000年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1999年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1998年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
|
キーワード | モンゴル高原 / 内蒙古自治区 / 青海省 / 遊牧 / 歴史民族学 / エスニシティ / 環境問題 / 牧畜 / オイラート・モンゴル族 / 中国青海省 / 中国内蒙古自治区 / アラシャン砂漠 / チベット族 / 民族対立 / 水資源 / 砂漠化 / モンゴル / 内蒙古 / ブリヤート / ノモンハン / 契円 |
研究概要 |
本研究は、モンゴル国および中国の研究者とともに、モンゴル高原南部で現地調査をおこない、牧畜システムの実態を把握すると同時に、過去の変遷を明らかにするものである。平成10年度は、中国内蒙古自治区東南部を踏査し、モンゴル時代に先立つ遼代の遺跡を見学し、あわせて牧民の聞き取り調査をおこなった。遊牧文明と農耕文明という二つの文明の対等な接触による文化複合が、モンゴル時代の到来を準備したことが確信された。 平成11年度は、中国内蒙古自治区東北部を踏査し、もっぱら少数民族集団の古老から聞き取り調査をおこなった。狩猟を中心とする文化は、農耕文明との接触によって、文化併合が急激に進行しており、もはや多文化共生が失われているという実態が確認された。 平成12年度は、中国内蒙古自治区西部とさらにその西南にある青海省を踏査し、西夏の遺跡等の見学とともに、各地で遊牧民からの聞き取り調査をおこなった。遊牧文明と農耕文明の非対等な接触によって、著しく自然環境の破壊がもたらされていることが確認された。換言すれば、水や草原などの自然資源の配分において、明らかに遊牧民と農耕民との間の格差が認められ、環境問題が同時に民族問題であることが明白となった。
|