研究課題/領域番号 |
10041125
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然地理学
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
宮城 豊彦 東北学院大学, 文学部, 教授 (00137580)
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研究分担者 |
塚脇 真二 金沢大学, 工学部, 助教授 (00222133)
持田 幸良 横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (60133047)
小見山 章 岐阜大学, 農学部, 教授 (60135184)
安食 和宏 三重大学, 人文学部, 助教授 (00231910)
平吹 嘉彦 宮城教育大学, 生物学部, 助教授 (50143045)
藤本 潔 森林総合研究所, 森林環境部, 主任研究官
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1999年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1998年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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キーワード | マングローブ生態系 / 地球温暖化 / 海面上昇 / 有機物蓄積 / タイ / ベトナム / T / R ratio / バイオマス測定 / 地球環境 / 海水準変動 / 炭素固定 / バイオマス |
研究概要 |
平成4年来実施してきた国際学術研究で、地球温暖化に伴う急激な海面上昇の際にマングローブハビタットとその生態系は如何なる応答を行うかを、生物地形学的観点から解明した。この結果、海面上昇の速度5mm/yr.を閾値として、それ以下では、森林構造では激変するがハビタット自体は規模を維持し、寧ろマングローブ泥炭が蓄積するCO2シンクとして作用すること。それ以上では潮差の小さな地域を中心として森が消滅し、堆積物としてのマングローブ有機物は拡散して海洋の炭素循環系に組み込まれることを予想するに至った。これを踏まえて、本研究では、立地特性を異にする数カ所のマングローブハビタット(タイ王国;サトン、クラビ、カノム、ベトナム国;カンザ、カマウ)を対象に、職制・地形・体積物などの詳細な分析を行い、潮間帯中上部における土地と森林の形成過におけるマングローブ起源有機物、外来無機物などの蓄積・分解・拡散過程を解明し、最終的には、海面上昇時におけるマングローブ生態系の有機物畜総量を見積もることを目指した。この結果、1)海面上昇時における有機物の蓄積は、Rhizophora、Ceriopsの林内で卓越し、その大半は、地下部、即ち根の蓄積による。2)地上部/地下部バイオマスの量比(T/Rratio)は、0.6〜1.0にも達し、地下部のバイオマス生産力が極めて旺盛である。地上部は種数は少ないものの菌類の活動が活発で分解が迅速に進む。3)過去1,000年来の地下部の炭素蓄積量は、マングローブ生態系は人為による破壊が進む一方、タイでは伐採禁止と植林の奨励、ベトナムでも積極的な植林が実施され、植林によるバイオマスの蓄積効果が注目された。
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