研究課題/領域番号 |
10041156
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
系統・分類
|
研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
上田 高嘉 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (40125810)
|
研究分担者 |
河村 功一 水産庁, 養殖研究所・遺伝育種部, 主任研究官
斉藤 憲治 水産庁, 東北区・水産研究所, 室長
鈴木 伸洋 水産庁, 養殖研究所・栄養代謝部, 室長
安江 博 農林水産省, 畜産試験場・育種部, 上席研究官
田 祥鱗 祥明大学校, 教授
伍 漢霖 上海水産大学, 教授
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1999年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1998年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
|
キーワード | タナゴ亜科 / 中国 / 韓国 / 分類 / 核型 / 生物地理 / 遺伝子DNA / Fishes |
研究概要 |
【分類と分布】:中国では黒竜江省で2属6種・亜種、福建省で2属4種・亜種、安徽省で2属5種・亜種、江西省で2属7種・亜種、韓国では3属13種・亜種が採集された。Rhodeus ocellatus ocellatusは黒竜江省では初記録である。2n=44型のタナゴ類は中国の東北地方ではAcheilognathus macropterus,A.chankaensisの2種のみと考えられていたが、A.imberbisに類似するが、背鰭、臀鰭が未発達など、異なる特徴をもつAcheilognathus sp.が黒龍江省で採集された。韓国の南漢江水系で採集されたRhodeus sp.はChae and Yangが1993年に韓国産R.sericeusとして報告したものと同一種らしいことが分かったが、本種にはR.sericeusと異なる特徴が多く、新種である可能性が高まった。【発生】:R.sp.の個体発生が観察された。本種はR.sericeusに類似した特徴を示したが、孵化直後仔魚の卵黄嚢前端部の形態が異なっていた。【核型】:2n=46のタナゴ類は福建省初記録である。韓国で採集されたR.sp.は2n=48でR.sericeusと一致したが、C-およびAg-バンドにおいて相違があるように見受けられた。これまで説明のつかなかったRhodeus内の2n=46と2n=48との核型関係は、逆位、縦列結合の関わる変化であるらしいことが明らかになった。Tanakia signiferの明瞭な核型報告は初めてである。数対のアクロセントリック染色体が認められ、Tanakia全体の特徴であるのから分析中である。【遺伝子分析】:中国産R.atremius suigensisおよびR.ocellatus ocellatusのゲノムDNAから反復配列ファミリーが単離された。部分的に縦列型の、部分的に散在型の反復配列であると考えられた。染色体上の位置情報を得るためのプローブとして利用できる可能性がある。また、mtDNAのRFLP分析によるR.ocellatusの系統解析の結果、日本に移入されたタイリクバラタナゴは多系統であることが解析され、中国にはいくつかの系統が分布することが明らかになった。
|