配分額 *注記 |
20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
2000年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1999年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1998年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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研究概要 |
東南アジアおよび照葉樹林帯には多くの民族が生活をしており,特有の食生活を営んでいる.この地域は比較的高温多湿の環境にも関わらず,穀類・茶・肉・魚・大豆類などの食素材を基にした伝統的な発酵食品が多種多様存在している.今までに,ベトナム・ミャンマー及び中国の西双版納等に住む少数民族の伝統発酵食品の掘り起こしを行い,照葉樹林帯の中に,伝統発酵食品の地理的分布を書き込むことが出来た.研究内容の成果は次の通りである.魚醤は,ベトナムを中心に魚の水揚げから生産過程,魚醤の商品および保存製品までを採集した.その揮発性分の異なっていることが明らかとなった.ベトナムで生産される春巻き様の皮のライスペーパー,米麺のフォー,発酵麺のブン等の米製品を,東南アジアのタイ,ミャンマーで探索した.新たな伝統的発酵麺や米の麺を見いだすことができその中の微生物叢や風味成分を明らかとした.大豆製品は腐乳,煎餅様味噌,粒状の味噌等を,ミャンマー,ベトナム,中国の雲南省を中心に同様の内容を調査した.大豆製品の納豆から微生物を分離し,低アレルゲン化作用をもつ可能性があり,食生活に有効な微生物であることが明らかとなった.また,茶のルーツを探るため茶葉を,タイ,ミャンマー等の国で採取した.茶については,後発酵茶をミャンマー・タイに於いて見いだしその微生物叢および風味成分について明らかとした.また,伝統的に製造されている緑茶の風味成分ならびに茶葉DNAの遺伝子についても検討し分類を明らかとしてきている.現在は,採取したそれぞれの試料中に普遍的に存在する微生物の分離,試料中の成分等の分析を行っている.それぞれの成果を投稿予定である.学術調査最終年の平成12年12月には,公開の学術調査報告シンポジウムをカウンターパートの研究者を招聘し開催した.
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