研究課題/領域番号 |
10041203
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
大野 重昭 横浜市立大学, 医学部, 教授 (50002382)
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研究分担者 |
杉田 美由紀 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (90235888)
小野江 和則 北海道大学, 免疫科学研究所・免疫病理部, 所長(教授) (40002117)
猪子 英俊 東海大学, 医学部・分子生命科学, 教授 (10101932)
内尾 英一 横浜市立大学, 医学部・附属病院・市民総合医療センター, 助教授 (70232840)
中村 聡 横浜市立大学, 医学部, 講師 (00237398)
KHALID F Tab king Saud大学, 医学部・眼科学, 教授
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
1999年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1998年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | モンゴロイド / 難治性炎症性眼疾患 / ぶどう膜炎 / 人類遺伝学 / 分子遺伝学 / ベーチェット病 / 原田病 / HLA |
研究概要 |
モンゴロイドにはある種の難治性炎症性眼疾患が多発することが知られている。我々は過去一貫して、これらの難治性炎症性眼疾患のうち特に原田病、ベーチェット病を中心に疫学、臨床像、人類遺伝学、およびその分子遺伝学的発症機構の研究を行ってきた。 原田病の人類学的分布は東南アジア、中央アジア、更には北アメリカ、南アメリカにも見られた。しかし、白人には非常に稀であった。これに対しオーストラリア原住民には原田病の発症が確認され、ニューギニア原住民でも原田病の存在の可能性が示唆された。東アジアの原田病患者ではHLA-DR^*04との強い相関が見られ、同一のHLA相関が他の人種でも確認されるかどうか、今後HLA-DNAタイピングを継続してゆく予定である。 ベーチェット病は東南アジアには見られず、シルクロード沿いの北東アジア、中央アジア、そして東アジア、地中海沿岸諸国に多発していた。平成10年度の調査ではモンゴルで世界で初めて典型的なベーチェット病患者を発見した。また、韓国、中国、イラン、トルコ、モロッコなどではベーチェット病の発症率がいまだに増加し重症例も多く見られた。分子遺伝学的発症機構の解析については、ギリシャ人のベーチェット病はHLA-B^*5101頻度が81.1%と日本人よりさらに高頻度であった。MICA-A6頻度も正常ギリシャ人より著明に高く、我々が日本人で見い出した疾患感受性遺伝子相関が、ギリシャ人でも全く同一であった。トルコ人およびイラン人のDNA採取にも成功したので、現在HLA-DNAタイピングを検討中である。また、モロッコでもベーチェット病患者からの採血法について協議し、合意が得られたので血液材料が入手可能となることが期待される。今後これらの患者の分子遺伝学的検索を進めていく予定である。
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