研究課題/領域番号 |
10042002
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | がん調査 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
冨士 薫 京都大学, 化学研究所, 教授 (20027056)
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研究分担者 |
川端 猛夫 京都大学, 化学研究所, 助教授 (50214680)
池田 潔 静岡県立大学, 薬学部, 講師 (40168125)
田中 圭 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (50093266)
横井 利夫 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (50122255)
趙 勤実 中国科学院, 昆明植物研究所, 助教授
孫 漢董 中国科学院, 昆明植物研究所, 教授
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | Taxus Chinensis / 植物成分 / タキソール / 抗腫瘍活性 / abeotaxane / オキセタン環 / β-フェニルイソセリン / 核磁気共鳴法 / 中国産植物 / 成分研究 / 伝承民間薬 / 構造解明 |
研究概要 |
中国科学院昆明植物研究所との共同研究により中国の民間薬の植物の調査を行ない、イチイ科植物に関してはTaxus chinensis、他の植物資源としてErigeron breviscapus,Cupressus torulosa D.Don(Cupresaceae)、Isodon(Rabodosia)yunannisisを対象植物として取り上げた。Taxus chinensisについてはエキスの中酸性部につきHPLCをはじめとする各種クロマトグラフィーを繰り返し化合物を純品として単離し、高分解能核磁気共鳴法をはじめとする各種スペクトルにより立体配座をも含めた精密な構造解明を行なった。その結果50種以上のジテルペノイドの単離に成功し、35種についてはtaxolを含む既知化合物であったが、15種については新規化合物であると判明した。15種のうち5つは従来型の6-8-6員環システムを有するtaxoid骨格であったが、8種はその転位型の5-7-6のabeotaxane骨格であり、さらに各1種ずつの5-6-6、6-10-6員環の興味ある化合物が得られた。化学変換による抗腫瘍活性物質の開発研究にも取り組んだ。まず、天然由来の非活性化合物を活性発現に必須といわれているβ-フェニルイソセリン部を持つ化合物へと変換し、また人工設計制癌剤としての単純化化合物を合成した。さらに中国産植物から興味あるスピロオキセタン骨格を持つ天然物cleroindicin Aが報告されているが、この全合成と活性が期待される化合物への化学変換を行なった。
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