研究課題/領域番号 |
10042004
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | がん調査 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
杉山 治夫 大阪大学, 医学部, 教授 (70162906)
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研究分担者 |
相馬 俊裕 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40273619)
岡 芳弘 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20273691)
小川 啓恭 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (80194447)
尾路 祐介 大阪大学, 医学部, 助手 (20294100)
MENSSEN H.D. ベルリン自由大学, 医学部, 助手
MARGOLIS Dav ウイスコンシン医科大学, 助手
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1999年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1998年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | WT1 / WT1 assay / MRD / real time PCR / 白血病 / 微小残存病変 |
研究概要 |
1)米国側Margolisらは、慢性骨髄白血病(CML,bcr/ablキメラ遺伝子をもち、これが白血病マーカーとなる)患者で、WT1 assayとbcr/ablキメラ遺伝子の発現量の定量(bcr/abl assay)を同時に行い、両assayの白血病細胞の定量性を比較した。CMLの骨髄移植後の微小残存白血病細胞(MRD)を両assayで、モニターしたところ、両assayの結果は一致した。再発例では、bcr/ablキメラ遺伝子の発現が再検出され、同時に、WT1遺伝子の発現も再検出された。長期寛解維特例では、ともに検出されなかった。これらのことから、WT1 assayは白血病細胞のモニタリングに有用であることが米国においても確証された。 2)独国側のベルリン自由大学のE.Thiel,HD.Menssenらとの共同研究については、互いのWT1 assayの方法を統一し、同じ方法でWT1レベルを測定し、そのデータに基づいてWT1 assayを評価、発展させる必要があるとの認識のもとで、進めている。まず、RNAの抽出方法、cDNAの合成方法を統一し、この統一した方法で作製した白血病患者検体cDNAを50人分、独国側に送り、MenssenらがPCR法でWT1レベルを定量したところ、我々の所で出したWT1値と、彼らの所で出したWT1値の間に、強い相関が見られ、WT1 assayの標準化の第一歩が完成した。今後は、両者ともにreal time PCR法に統一し、同一プライマーを用いて、全く同じ方法でWT1 assayを行うべく、準備を進めている。WT1値を表わす単位も、Osaka International Standard Unit(OISU)に統一する予定である。 3)日本側の我々は、厚生省白血病化学療法班(大野班)及び厚生省骨髄移植班(小寺班)で、化学療法中や、骨髄移植後の多数の患者について、WT1 assayを行っており、WT1 assayが白血病の微小残存病変(Minimal Residual Disease:MRD)の検出に非常に有用であることがconfirmされてきた。現在、WT1データと、臨床経過とのつき合わせを行い、データの解析中である。
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