研究課題/領域番号 |
10042012
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | がん調査 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
米澤 傑 鹿児島大学, 医学部, 教授 (10175002)
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研究分担者 |
松下 能文 鹿児島大学, 医学部, 助手 (90244227)
KIM Young S. カリフォルニア大学, 医学部, 教授
HO Samuel B. ミネソタ大学, 医学部, 準教授
HOLLINGSWORT マイケル ケイ ネブラスカ大学, 医学部, 準教授
佐藤 栄一 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60004579)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | 膵癌 / 肝内胆管癌 / 胃癌 / 大腸癌 / ムチン / 遺伝子発現 / 分子病理学 / 癌患者の予後 / 食道癌 |
研究概要 |
本年度、サンフランシスコのYoung S.Kim教授との共同研究では、ヒトの膵や肝内胆管の浸潤性癌と膨張性癌におけるムチン抗原発現の研究をさらに推進し、シアル酸を特異的に切断するシアリダーゼによる組織切片の前処理の後の各種ムチン抗原の免疫染色により、コア蛋白と糖鎖の結合状況を解析した。さらに、肝内胆管癌については、ムチン抗原の発現パターンを加味した新しい分類法を提案し、その分類法が患者予後ともよく相関することをも明らかにした。 ミネアポリスのSamuel B.Ho準教授とは、胃癌におけるリンパ節でのマイクロメタスターシスをRT-PCRで検出することを試み、通常のHE標本でのリンパ節の観察よりは、RT-PCR法がはるかに高感度にマイクロメタスターシスを検出できることを証明し、さらに、RT-PCRでの検出は、免疫染色を併用した場合よりもかなり高感度であることを明確にした(Gastroenterology 116:A422-423,1999)。 また、さらなる先端研究交流推進の為に、研究代表者の米澤 傑が、平成11年10月29日から11月8日まで米国を訪問し、オマハのMichael A.Hollingsworth準教授との詳細な共同研究計画の打ち合わせを行い、今後、MUC1ムチンの構造の各ドメインの働きを明確にする共同研究に着手することとした。ことに、これまで不明であったMUC1ムチンの細胞内ドメインの機能解明の研究も進行中である。 一方、ちょうど米国カンザスシティに留学中の、中国第四軍医大学(西安)の王 福安 教授とも会見し、大腸癌におけるムチン抗原発現の免疫電顕による超徴形態的研究の研究結果の整理を行い、論文作成の主な部分を終了した。 癌周囲の間質反応については、大腸でのadenoma-carcinoma sequenceにおける腫瘍の進展とpericryptal fibroblast sheathの減少に密接な関連性があることを見出し論文として発表した。さらに、大腸腫瘍におけるMUC2ムチンの発現と細胞増殖因子Ki-67のlabeling indexには逆相関があることも明らかにした。
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