研究課題/領域番号 |
10044020
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中村 研一 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90009853)
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研究分担者 |
清水 一史 九州大学, 大学院・経済学研究院, 助教授 (80271625)
松浦 正孝 北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (20222292)
佐々木 隆生 北海道大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (70091692)
遠藤 乾 北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (00281775)
川島 真 Hokkaido Univ., Grad. School of Law, Associate Professor (90301861)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
18,400千円 (直接経費: 18,400千円)
2000年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1999年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1998年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 冷戦体制 / 世界秩序 / 安全保障 / 経済統合 / 東アジア / ヨーロッパ / 地域主義 / グローバリゼーション / 西ヨーロッパ / 冷戦 / 通貨危機 / EU / ASEAN |
研究概要 |
本研究の目的は、西欧と東アジアの冷戦体制を比較考察することであった。一方で、西欧では、冷戦初期から、経済統合と安全保障の二つの次元で国際体制が形成された。そしてその二つの国際体制を軸に、相互補完し、相互強化しあう複合体が成立し、それが西欧地域の安定した枠組みを構成した。その経済と安全保障を結びつけた複合体を、本研究は「EU=NATO体制」と名付けた。 その他方、東アジアには、それに類比しうるような経済と安全保障の複合体が生まれなかった。ここには、日米、米韓など米国を中心とした二国間の軍事的安全保障の束が形成されたが、それらの全体を政治的に包括する制度枠組みには発展しなかった。この地域では経済的相互依存が進展したが、その地理的範囲は二国間安保の束と一致していない。むしろ、軍事的安全保障の周辺に位置付けられた東南アジアにおいて、ASEANという小国主導の経済政治統合が進展した。また、一九八〇年代には、中国をめぐって、それに敵対する二国間安保とそれを包摂しようとする経済的相互依存の乖離が顕著になった。 このような両地域の相違をもたらした要因は、第一に、米国の政策とその優先順位の差異と、それに対する欧亜の指導者の対応の差異である。また第二に、欧亜間のナショナリズムをめぐる基本的方向も違っていた。西欧では2度の大戦を経て脱国民国家化の動きがあったのに対し、東アジアでは脱植民地化が高揚した。それらのため、冷戦初期から両者の地域構想がずれており、東アジアでは、経済と安全保障の結びつき方は、各国の体制ごとに異なり、地域構想は流動化を続け、あるいは萌芽的段階にとどまり続けたのである。 この共同研究の成果は、二年以内に一冊の本として公刊する予定である。
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