研究課題/領域番号 |
10044029
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
橋本 介三 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 教授 (00033176)
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研究分担者 |
小林 敏男 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (20205470)
松繁 寿和 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 助教授 (50219424)
林 敏彦 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 教授 (50047487)
張 克 大連理工大学, 管理学院, 助教授
楊 徳礼 大連理工大学, 管理学院, 教授
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 大連 / 技術開発区 / 日系企業 / 部品購入率 / 現地調達率 / 現地化 / 品質管理 / 環渤海経済圏 / 起業 / 内部昇進 / 環黄海経済圏 / 大連市 / 開発区 / 東アジア / 水平分業 / 日中経済交流 / 経営 / 労働 / 技術移転 |
研究概要 |
第一部では,中国が1980年から対外開放政策を実施して以来,GDPの増大、経済構造の調整、輸出入規模、外貨準備高、エンゲル係数、都市化率等に与えた影響を通じて発展が多角的に検証され、外資導入政策の意義が綿密に検討された。 第二部では、大連技術開発区を中心にしたアンケート調査等のミクロデータを用いて、外資の地域経済組織に与えたインパクトが実証分析され、以下の新たな知見が得られた。 1)日系企業を中心に部品購入率を入れた生産関数が推計され、中国国営企業は過大規模にあるとされていたが、日系企業は規模の経済性の下にあって、部品購入率に最適点があり、長期安定的な取引関係を通じて中国の企業改革に貢献できる余地が大きい。 2)現地調達率の分析では、海外販売率の高い企業は現地調達率にプラスに、中国国内市場をねらう企業はマイナスに作用する。これは中国市場では知的所有権に十分な保護が与えられていないためで、将来的には技術移転にマイナスに作用するおそれがある。 3)意思決定権限の効率的な現地化は、企業規模、業種、本社との関係で規定されている。 4)起業過程を通じた技術移転は、高学歴の人や外資系での就職経験を通じて有効である。 5)中国企業の品質管理は消極的で、ペナルティ手段を多用しているので、日本企業の品質管理技法の導入が効果的である。 6)中国では労働の流動性が高いとされているが、大連では、内部昇進に移る傾向がある。 7)大連の日本企業の好業績は、現地におけるハード・ソフトのインフラの充実による。 第三部では、関税引き上げ率と外貨持ち出し規制の間にジレンマがあること、環渤海経済圏における大連の役割、日中の構造改革の共通点などが指摘されている。 最後に、北東アジアの都市間ネットワークの分析や都市集積効果などの分析が残された。
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