研究課題/領域番号 |
10044092
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
斉藤 肇 姫路工業大学, 理学部, 教授 (30100150)
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研究分担者 |
片岡 幹雄 奈良先端科学技術大学院, 大学, 教授 (30150254)
辻 暁 姫路工業大学, 理学部, 助手 (60227387)
内藤 晶 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (80172245)
神取 秀樹 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (70202033)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1999年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1998年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 膜蛋白質 / バクテリオロドプシン / 固体NMR / 赤外分光学 / X線回折 / 光異性化反応 / プロトンポンプ |
研究概要 |
バクテリオロドプシン(bR)のプロトンポンプ活性機構について、米国カリホルニア大学Lanyi教授、ウエイン大学Needleman教授との位置特異的変異蛋白質のデザインおよび調整を軸に、固体高分解能NMR,赤外分光学、X線回折の三つの面からの日米共同研究を行い、 日米共同研究により以下の結果を得た。 (1)固体NMR プロトンポンプは、光吸収によるレチナールの異性化、細胞外側でのプロトン放出、細胞質側でのプロトンのとりこみ、シッフ塩基の脱プロトン化によるAsp85へのプロトン移動によって生じる。この間の蛋白質骨格構造の変化を知るために、[1-^<13>C]Val-標識bRおよびD85N変異株のスペクトルを高アルカリ状態で調べた。後者の変異株はAsp85のプロトン付加に対応しM中間体様構造において、へリックスBおよびB-Cループに大きな構造変化をもたらすことを明らかにするとともに、蛋白構造変化への寄与の重要性を指摘することができた。 (2)赤外分光学 レチナールの光異性化反応における蛋白質側の構造変化を詳細にしるために、偏光赤外分光学測定を行った。光異性化にともなう蛋白質構造変化の解析を行い、重水置換可能なO-H伸縮振動から、89位のスレオニン残基において、異性化反応にともなって水素結合強度が強まることを観測することができた。 (3)X線回折 時分割測定の可能性を拡張するために、紫膜の光反応の時間分解X線小角解析データに対して、特異値分解法を適用した。その結果、光吸収後に生成するシッフ塩基の脱プロトン化からの戻り反応において、2っつの異なる構造をとることが明らかになった。なお、米国側では、単結晶のX線解析により基底状態およびM中間体における高分解能の3次元構造の解析に成功している。
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