研究課題/領域番号 |
10044131
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西永 頌 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10023128)
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研究分担者 |
成塚 重弥 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (80282680)
田中 雅明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30192636)
BENZ K.W. フライブルグ大学, 結晶学研究所, 教授
REGEL L.L. クラークソン大学, 重力材料科学と応用国際センター, 教授
WILCOX W.R. クラークソン大学, 重力材料科学と応用国際センター, 教授
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | マイクログラビティ / GaSb / ブリッジマン成長 / 無歪成長 / X線トポグラフ / 転位密度 / マランゴニ対流 / 不純物分布 |
研究概要 |
本研究は日本、アメリカ、中国、ドイツの国際共同研究としてなされた。先ず宇宙実験の予備実験としてアンドープGaSb、TeドープGaSb、(GaAl)Sbのたて型ブリッジマン成長を行った。アンドープGaSbについては、転位の低減化に対する融液の成長前アニール効果を調べ、転位が大幅に減少することを見出した。次にTeドープGaSbのブリッジマン成長であるが、地上でCZ法によりTeをドープした結晶を出発材料とし、これを一端から融解し種を残して再成長させた。この結果、地上では強い熱対流があり、融液は完全混合の状態になっていることがわかった。(Ga,Al)Sbは、Alを不純物としてとらえると非常に素性の良い、熱力学的性質の良くわかった不純物と考えることができるので不純物の導入の原子的過程を明らかにするのに優れた結晶である。本研究ではこの融液成長を試み、単結晶融液成長に成功した。 次に、中国の回収型衛星によって成長させたTeドープGaSbのX線による評価をロシア科学アカデミー結晶学研究所の協力を得て行った。化学エッチングによる評価では、宇宙で非接触で成長した部分で大幅に転位密度が減少していることが観測されたが、これをX線トポグラフ法および3結晶X線回折法により確認するための実験を行った。X線トポグラフによると、非接触で成長した部分では転位が大幅に減少する様子が確認できた。同時に、多数の析出が観測されたがこれは不純物として多量に添加したTeによる可能性が大きいことが示された。また、3結晶回折法では宇宙で成長した部分が高い結晶性を持つことが示された。アメリカ側では非接触成長のモデル実験を行うとともに、従来、世界的に行われてきた宇宙実験における非接触成長のレビューを行った。
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