研究課題/領域番号 |
10044144
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
長村 利彦 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (90117200)
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研究分担者 |
川井 秀記 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (80324341)
坂口 浩司 静岡大学, 電子工学研究所, 助教授 (30211931)
KISCH Horst エルランゲンーニュールンベルグ大学, 教授
MULVANEY Pau メルボルン大学, 化学科, 講師
GRIESER Fran メルボルン大学, 化学科, 助教授
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
2000年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 半導体超微粒子 / 超高速吸収変化 / 光励起による電子状態変化 / 二次非線形光学定数 / 励起三重項状態 / 導波モード薄膜 / フォトンモード超高速変調 / 蛍光活性化CdS超微粒子 / フェムト秒レーザー / エキシトン発光 / サブピコ秒応答 / 電子と正孔の直接再結合 / 超高速光応答半導体 / ナノメーター / 過渡ブリーチング / エキシトン / トラップサイト |
研究概要 |
本年度は、半導体超微粒子系の超高速吸収変化の研究に加えて、光励起による電子状態変化の応用などに関する検討も行った。均一溶液中で二次非線形光学定数を評価できるハイパーレイリー散乱(HRS)法に試料の励起光学系を加えて、ナノ秒レーザーによる励起状態での二次非線形光学定数評価システムを構成した。パラニトロアニリン(pNA)のHRS信号は、光励起により増大し、遅延時間に対してプロットすると指数関数的に減衰した。その寿命はpNAの励起三重項状態の減衰に対応した。二次非線形光学効果の増幅機構は現在の所、最低励起三重項状態から上への遷移の増加、あるいは励起三重項状態での共鳴などが考えられる。励起状態の生成と減衰による二次高調波振幅のフォトンモード超高速変調が期待される。 このような光励起による超微粒子や有機分子の電子状態変化に基づく吸収・屈折率・発光・非線形光学定数などの超高速変化を並列光情報処理に応用するため、導波モード薄膜を用いる新しい光学デバイスを構築し、光応答特性を評価した。導波モード条件は、各層の膜厚、複素屈折率などによって決まる。過渡吸収スペクトル変化およびそのKramers-Kronig変換から、波長に応じて複素屈折率の実部、虚部のいずれかあるいは両方が変化する。これに伴って導波モード条件がかわるので、反射光強度あるいは位相を書き込み光によって二次元的に制御できる。光誘起電子移動や光励起によって可視域に過渡吸収または過渡プリーチングを示す種々の化合物を高分子に分散して、フェムト〜ナノ秒レーザー励起による応答を検討した。その結果、単発のレーザー励起で並列光記録、現在空間光変調に用いられている液晶型に比ベて6桁速い応答ての強度変調などを実現した。
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