研究課題/領域番号 |
10044161
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
岡田 光正 広島大学, 工学部, 教授 (70124336)
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研究分担者 |
藤江 幸一 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30134836)
国包 章一 (国乞 章一 / 国かね 幸一) 国立公衆衛生院, 水道工学部, 部長 (90083740)
BARRIL Carli フィリピン大学, ロスバニョス校, 教授
BAES Aloysiu フィリピン大学, ロスバニョス校, 教授
鈴木 基之 国際連合大学, 副学長
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | フミン質 / キャラクタリゼーション / オゾン / 活性炭 / 凝集剤 / 促進酸化 / モリンガ / 親水性 / 生分解性 / 高度浄水処理 / 消毒副生成物 / アミン / オゾン処理 |
研究概要 |
水中フミン質のキャラクタリゼーション、ならびに活性炭や天然素材等への吸着性、酸化処理、生物処理反応性の解析に基づいて、天然素材から開発した水処理材を利用して様々な特性のフミン質を含む水道原水の高度浄水処理システムを地域特性に応じて最適化するための手法ならびに技術を確立することを目的として下記の研究成果をあげた。 (1)広島県三永貯水池を対象にして、水中フミンを親疎水性、官能基、分子量等の化学的なキャラクタリゼーションを行い、オゾンによる酸化分解性と生分解性の変化を評価した。オゾンと生分解の繰り返しを行っても、疎水性有機物は減少するものの、生分解できない親水性有機物が蓄積することがわかった。オゾンまたは促進酸化処理と生物処理の繰り返しが可能な処理水の循環システムとの組み合わせによって水道原水中のフミン質の除去率の向上が期待できることを明らかにした。 (2)フィリピンで生産されるモリンガ種子を採取し、安全かつ安価な水処理材料の開発を行った。塩抽出により、従来より高活性の新規な凝集活性成分を発見した。さらにその精製に基づいた簡易な抽出手法の開発に成功した。その凝集剤を実際の湖沼原水(広島県三永水源地)に適用し、市販の凝集剤に近い性能を得た。新凝集剤の凝集機構は水中イオンとの結合によって生成する網目状構造物質の捕集作用であると推定した。 (3)広島県三永水源地に設置した通常の浄水処理システム、生物活性炭反応装置、オゾン反応装置等からなる高度浄水処理パイロットプラントを用いて水中フミン質の挙動を分析した。低分子量の水中フミン質と水中のカルシウムの2つの因子が活性炭の有害化学物質除去能を相補的に低下させることを明らかにした。しかし、その吸着飽和には5年以上の長期間がかかり、生物活性炭でも安定して有害化学物質が除去できることを明らかにした。
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