研究課題/領域番号 |
10044169
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 会津大学 |
研究代表者 |
池辺 八洲彦 (池辺 八州彦) 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (10114034)
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研究分担者 |
伊藤 利明 徳島大学, 総合科学学部, 助教授 (60201927)
菊池 靖 会津大学, コンピュータ理工学部, 講師 (60254059)
蔡 東生 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (70202075)
池戸 恒雄 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (30254072)
ミレンコフ ニコライ (ニコライ ミレンコフ) 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (80254043)
西河 謙一 ルイジアナ大学, 理学部, 助教授
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1999年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1998年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | インタラクティブ / マルチメディア / JAVA / 遠隔地教育 / インターネット |
研究概要 |
平成10年度は、遠隔教育のためのオンサイト調査と共同研究者の発見に費やされた。国内外のサイトを調査し、われわれの目的に合致したパートナーを探した。その結果、国内では十分な技術とノウハウを持ったパートナーを見出すことが出来なかった。しかしながら、米国カリフォルニア大学ロス・アンジェルス校(UCLA)のデジタル・イノベーションセンター(Center for Digital Innovation,CDI)を発見、そこでのインタラクティブ・マルチメディア遠隔教育プロジェクト(Interactivc Multimedia Education at a Distance,IMED)との共同研究を開始した。このプロジェクトは、高等教育における数学の重要な一分野である、線形代数教育プログラムの開発がその内容であり、プロジェクト名はIMED-LA(IMED-Linear Algebra)である。 プロジェクトは、米国側と日本側のチームに分かれ、日本側は主に数学上のコンテンツ作成を担当し、米国側は、システムの開発、実装とその運用にあたる。平成10年度からの共同開発交渉により、平成11年7月より、実際のプロジェクトがスタートした。平成11年10月15日には、CDIセンター長Maha Ashour-Abdara教授を招聘し、会津大学においてIMED-LAについての講演及び記者会見を行い、新聞5紙により報道された(福島民報10/16、福島民友10/17、河北新報10/17、毎日新聞10/19、読売新聞11/5。地方版記事を含む)。 IMEDとは、大学レベル講義教材とソフトウェアアプリケーションのウェブベース配信システムである。現在までのところ、CDIはIMEDのシステムを用いて、次の5つの教育用プログラムを開発している:スペイン語学習システム、イタリア語学習システム、ロシア語学習システム、宇宙科学学習システム、(本プロジェクトである)線形代数学習向けシステム。IMED-LAはウェブベース遠隔配信システムというIMEDの特徴を核として、数学の一専門分野である線形代数を全世界の学生がアクセスできるように学習支援することを目的に開発されている。線形代数の分野で特に重要と思われる証明問題を避けることなく、従来には類を見ない簡潔でわかりやすい証明法、さらにWeb上の双方向性をうまく利用したコンテンツ作成によって学生の理解度をあげることを主眼においている。基本的に対象となるのは理科系を専攻する大学一、二年生で、また、将来的に世界中からのアクセスを想定しているため、使用言語は英語となっている。構成要素の多くは双方向性、マルチメディア技術を用いているため、線形代数のような、数学の中でも抽象的で難解な講義内容を分かりやすく図解できる。それだけでなく、教える側が学生の理解度や学習の進行状況も把握でき、その学生に適応した指導も可能になる-などのメリットもある。大講堂で行うような講義とは異なり、中身の濃い教育が実現できる。また線形代数の練習問題や模擬試験をコンピュータで処理するため即時処理が可能で、教師側の手間も大幅に省くことが可能となる。全体は9章から成が、平成11年度末現在では、第3章までがすでに完成している。
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