研究課題/領域番号 |
10044220
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
太田 力 遺伝研, 助手 (10290892)
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研究分担者 |
LICHTEN Mich 米国国立健康研究所, 主任研究員
小川 智子 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 教授 (80028208)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 遺伝子組換え / 減数分裂期組換え / DNA傷害の修復 / DNA複製時エラーの除去 / 出芽酵母 |
研究概要 |
1. 研究目的: 高等真核生物の組換え機構は、減数分裂期組換え、DNA障害の修復、抗体産主の多様性の確立および細胞周期の制御などの生物の基本的現象に関わっている。本共同研究は上記の基本的な現象を分子レベルおよび染色体レベルで解明することを目指して以下のことを計画してた。 (1) 組換えを直接行う酵素である組換え蛋白質複合体を精製する。 (2) 組換えのホットスポット領域の特徴的な構造を調べるために、組換え開始変異酵母株を用いた減数分裂期における組換えのホットスポット領域を解析する。 2.研究成果: 太田、小川は酵母の遺伝学的研究から相同組換えの最初の反応である二本鎖DNAの切断に関与すると考えられているMRE11遺伝子のアミノ末端にflag-tag(Asp-Tyr-Lye-Asp-Asp-Asp-Asp-Lyeの8個のアミノ酸)を付けたものを酵母で発現させflag-tagに対する抗体力ラムを用いてMRE11蛋白質複合体を精製することに成功した。このMRE11蛋白質複合体は一本鎖DNAおよび二本鎖DNAの切断活性を持つことが分かった。また、大腸菌を用いた組換え体MRE11蛋白質単独の活性を調べた結果、酵母から精製したMRE11蛋白質複合体と同様の活性が検出された。太田、小川はこの研究成果をアメリカ合衆国ニューロンドンで開かれたゴードン国際会議で発表し、共同研究者であるMichael Lichtenと今後の打ち合わせを行った。また、Michael Lichtenは組換えのホットスポット領域の詳細なDNA構造解析のためのサザンプロット法を確立し、ARG4とTHR領域で生じる二重鎖切断点をDNA塩基配列上で決定した。その成果を報告するため国立遺伝学研究所を訪れ、今後の共同研究の進め方を協議した。
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