研究課題/領域番号 |
10044273
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
赤水 尚史 京都大学, 医学研究科, 助手 (20231813)
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研究分担者 |
森山 賢治 財団法人生産開発科学研究所, 研究員 (00301739)
白澤 専二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10253535)
森山 賢治 財団法人生産開発科学研究所, 研究員 (00250217)
SALE Michele タスマニア大学, 生化学部, 講師
BOWDEN donal ボーマングレイ医科大学, 生化学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
1999年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1998年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | パセドウ病 / 遺伝因子 / マイクロサテライト多型 / TSH受容体 / CTLA-4 / 自己免疫性甲状腺疾患 / バセドウ病 |
研究概要 |
自己免疫性甲状腺疾患は甲状腺特異的抗原を標的とする臓器特異的自己免疫疾患の一つである。その病因は多因子性と考えられており、近年、遺伝因子については、HLA以外の遺伝子に関して研究が急速にすすみつつある。その方法として、ランダムゲノムスクリーニングと候補遺伝子アプローチがある。前者については、共同研究者の白澤らが、sib pairを用いたランダムスクリーニングによるポジショナルクローニングアプローチを行い、lod score3以上の興味あるローカスを幾つか見い出している。このローカスについてさらに詳細なマーカーによつて遺伝子部位の同定を行つている。一方、後者については、我々は病因候補遺伝子であるTSH受溶体やCTLA-4に関して、同遺伝子多型と日本人同疾患患者とのassociation studyを行つた。また、これら遺伝子間の相互作用について検討した。方法は、TSH受溶体遺伝子マイクロサテライト多型は、我々が同定した(CA)nと既報の(AT)nの2種類の多型マーカーを、CTLA-4遺伝子マイクロサテライト多型は既報の(AT)nを用い、334名の日本人自己免疫性甲状腺疾患患者(AITD)について検討した。113名の正常者に比し、TSH受溶体遺伝子(CA)n多型マーカーのアリル1と(AT)n多型マーカーのアリル6の出現頻度の有意な増加がで認められ、両マーカー間の関連も示唆された。CTLA-4に関してはアリル5の出現頻度の増加が示唆された。遺伝子間の相互作用については、1)TSH-CAのアリル1を有する人がTSHR-ATのアリル5を有する時の危険率上昇(OR=3.0)は,逆の場合より高かつた(OR=1.6)。2)TSHR-ATアリル5とCTLA-4アリル2との間には、上記のような危険率上昇は観察されなかつた(OR≒1)。以上より、TSH受溶体およびCTLA-4マイクロサテライトにおいて、あるアリルが日本人自己免疫性甲状腺疾患の罹患感受性と関連していることが示唆された。また、TSHR-ATのアリル5の方がTSH-CAのアリル1より強く疾患感受性に関連していることやTSHR-ATとCTLA-4ローカスとが独立していることが示唆された。
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