研究課題/領域番号 |
10044290
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
小林 佐賀惠 (有元 佐賀惠 / 小林 佐賀恵 / 有元 佐賀恵) 岡山大学, 薬学部, 助手 (90212654)
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研究分担者 |
根岸 友恵 岡山大学, 薬学部, 助教授 (80116491)
TRACEY B. MRC Toxicology Chit, Biomonitoring and Mo, 上級研究員(研究職)
SHUKER D.E.G MRC Toxicology Chit, Biomonitoring and Mo, 上級研究員
FARMER P.B. MRC Toxicology Chit, Biomonitoring and Mo, 教授
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 発がん物質 / DNA付加体 / 高感度分析 / 機器分析 / ヘテロサイクリックアミン / アルキル化剤 |
研究概要 |
発癌性ヘテロサイクリックアミン(HA)は加熱食品中に含まれ、人への健康影響が懸念されている。その発がん過程でDNAに付加体を作ることが知られ、従来は^<32>P-ポストラベル法で検出されてきた。今回、非放射性かつ高信頼性の検出法を開発する目的で、高速液体クロマトグラフィー(LC)にマススペクトロメトリー(MS)を組み合わせるLCMS法を研究した。まず、HAの一つ2-amino-3-methylimidazo[4,5-f]quinoline(IQ)について、DNA中のデオキシグアノシン(dG)付加体(C8-IQdG)標品およびIQの付加したDNAを化学合成した。この標品を持って渡英し、LCMSを用いて分析し、条件検討を行った。LCMSはインターフェースとして大気圧イオン化法を用い、Multiple Reaction Monitoring法により分析した。IQdG標品はLC-UV検出により0.5pmol/μl(10^<-4>IQdG/dG相当)まで、LCMSにより2.5fmol/μl(10^<-6>IQdG/dG相当)まで検出可能と分かった。また、IQ付加DNAは酵素水解によりヌクレオシドとし、IQdG量を分析したところ、IQ付加DNAからIQdGを検出できることが分かった。 次いで、発癌性アルキル化剤によるDNA付加体の分析法開発のため、アルキル化剤処理したDNA試料を作成し、渡英して試料中のO^6-メチルグアニンおよびN^7-メチルグアニンのLCMSによる定量を試みた。O^6-メチルグアニンの検出限界はLCMSへの注入量として200fmolであり、従来高感度とされる蛍光検出法に匹敵することがわかった。N^7-メチルグアニンはグアニンとの分離が悪く、従来の蛍光法では定量が不可能であったものを、O^6-メチルグアニンの10倍の感度(検出限界は2pmol)で検出定量できることもわかった。今後、高等生物試料中のDNA付加体定量などにも応用可能と考えられる。
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