研究課題/領域番号 |
10044291
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
早津 彦哉 岡山大学, 薬学部, 教授 (10012593)
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研究分担者 |
根岸 和雄 岡山大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (70116490)
WILLIAMS D.M University of Sheffield, Department of Ch, デモンストレーター
LOAKES D. MRC, Laboratory of Molecular Biology, 研究員
BROWN D.M. MRC, Laboratory of Molecular Biology, 特別研究職
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | ミスマッチ修復 / 複製エラー / レトロウイルス / トランジション変異 / MutSたんぱく質 / error catastrophe / mutl / ヌクレオシドアナログ / mut:L / error catastophe / P-ヌクレオシド / 突然変異 / DNAポリメラーゼ / RNAポリメラーゼ / 転写エラー / 校正作用 |
研究概要 |
変異原性デオキシヌクレオシドアナログ、dPは、DNA合成の際、グアニンともアデニンとも塩基対を形成する事によりGC->AT、およびAT->GC変異を誘発する。野生型大腸菌では、変異頻度は培地中に加えたdPの濃度に対し直線的に増加せず、ある濃度以上で変異頻度が急に増加し始めることがわかった。一方ミスマッチ修復欠損株では、変異頻度はdPの濃度に比例して増加し、頻度も野生株に比べ大きく増加した。このことから、ミスマッチ修復によりdPによる複製エラーが除去されていることが示された。また同時に高濃度のdPにより、ミスマッチ修復系が飽和したことも示唆された。修復系の飽和が起きていることは、野生株に野生型のmutl遺伝子を導入するとdPによる変異がさらに抑制されることで確かめた。また、高濃度のdPを作用させた際、高い頻度の突然変異とミスマッチ修復系の飽和により細胞が死に至る、error catastropheが起きているのではないかと考えている。ミスマッチ修復系がDNA中のdPを認識することは、精製したMutSたんぱく質がdPを含むオリゴヌクレオチドに特異的に結合することからも確かめた。また、酵母菌のDNA中にこのdPが存在した場合、どのような変異を引き起こすかも検討中である。 このアナログのリボヌクレオシド体の作用を調べるため、Pのリボヌクレオシドトリリン酸体(rPTP)を合成し、そのエラー誘導能をレトロウイルスの増殖を模した系で調べた。その結果、逆転写+転写の過程でrPTPが高率でエラーを誘導することがわかった。
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