研究課題/領域番号 |
10044297
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
姫野 國祐 徳島大学, 医学部, 教授 (50112339)
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研究分担者 |
TSUJI Moriya ニューヨーク大学, 助手
KUMAR Nibhay ジョンズホプキンス大学, 助教授
POLLA Barbar パリ大学, 助教授
NUSSENZWEIG ロス エス ニューヨーク大学, 教授
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 原虫感染 / 熱ショック蛋白質 / マラリア / HSP90 / 病原性 |
研究概要 |
複雑な生活を持ち、多様な抗原変位により、宿主免疫系からエスケープするとされているマラリア原虫においては、肝細胞内型のschizontやmerozoiteでは、原虫自体にHSP70が発現されることが知られている。しかし、このHSPがマラリア原虫のエスケープ手段として貢献しているか否かについては明らかではない。本研究ではマウスマラリア原虫Plasmodium berghei、P.yoeliiの強毒、弱毒株を用いて原虫HSP90の病原性への関与を検討した。ついでマラリアHSP90をクローニングし、さらにHSP90の結合蛋白の同定を行うこと等により、強毒株原虫のエスケープに係わるHSP90の発現機序および機能を探った。一連の実験からHSP90がマラリア原虫の強毒株の病原性に関与していることを示唆させる以下のような結果が得られた。 1.免疫系の正常なC57BL/6マウスやBALB/cマウスは、マラリア原虫の弱毒株に感染した場合に一時的にparasitemiaが出現するが感染後3週間頃までに完治する。一方強毒株感染では3週間以内に全て感染死する。 2.弱毒株が感染したC57BL/6マウスやBALB/cマウス赤血球から回収した原虫はHSP90の発現は弱いが、強毒株の感染後回収した原虫にはHSP90の非常に強い発現が見られる。 3.ところが強毒株でもSCIDマウスに感染させた後回収した原虫ではHSP90の発現は完全に消失する。 4.C57BL/6マウスからαβ型T細胞、ことにCD4^+T細胞を除去後に強毒株を感染させた場合にも回収原虫からHSP90は焼失する。 5.P.yoelii強毒株のHSP90 cDNAは、721個のアミノ酸をコードしていた。 6.推察されるアミノ酸配列は、P.falciparumのHSP90と最も高い相同性(86%)を示した。またヒト、マウスのHSP90とは、ともに63%の相同性を示した。 7.強毒、弱毒株間には3カ所のsilent mutatinが存在していた。 8.残念ながらHSP90の結合蛋白の同定はまだ進行中である。
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