研究課題/領域番号 |
10044305
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病体医化学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
堀内 正公 熊本大学, 医学部, 教授 (10117377)
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研究分担者 |
永井 竜児 熊本大学, 医学部, 助手 (20315295)
宮崎 章 熊本大学, 医学部, 講師 (70253721)
PAUL J.Thorn エセックス大学, 生物化学部, 教授
BARD Smedsro トロムソ大学, 医学部, 教授
JOHN W.Bayne サウスカロライナ大学, 理学部, 教授
VINCENT M. M ケイスウェスタンリザーブ大学, 医学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2000年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1999年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1998年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | メイラード反応 / AGE / グリケーション / 動脈硬化症 / 糖尿病合併症 / Oxidative stress / HDL代謝 / コレステロール逆転送系 / AGE受容体 / 老化 |
研究概要 |
蛋白の非酵素的な糖化反応はメイラード反応と呼ばれており、最終的にAGE(advanced glycation end products)を生成する。我々は、生体におけるAGEの生物医学的意義を検討する目的で、(1)AGEの主要構造体の解析、(2)AGEの生体内局在・動態の解析、(3)AGE受容体の構造と機能解明、の3つの角度から検討を行った。 【AGEの主要構造体の解析】 解糖系及びポリオール経路よりglyceraldehyde-3-Pの分解を介してメチルグリオキサールが生成し、それが蛋白と迅速に反応して、CELなどのAGE構造体を生成することが明らかとなった。特にメチルグリオキサールは、解糖系やポリオール経路のみならず、メイラード反応の進行に伴ってSchiff baseの分解からも生成し、蛋白のAGE化に関与することが明らかとなった。 【AGEの生体内局在・動態の解析】 肺線維症及び、家族性の筋萎縮性側索硬化症など、その病態の発症に活性酸素の関与が示唆されている病態でもAGEの蓄積が増加していることが明らかとなった。特に、肺線維症患者の肺胞マクロファージは抗CML抗体と強い陽性像を示すのに対して、正常者の大半の肺胞マクロファージにはCMLが存在しないことから、本病態に対するCMLの関与が示唆された。 【AGE受容体の構造と機能解明】 肝臓の内皮細胞(LEC)に発現するAGE受容体を解析した結果、酸化LDL受容体として知られるCD-36及び、HDL受容体として知られるSR-BIがAGE受容体としても機能していることが明らかとなった。特に、HDLはSR-BIを介してコレステロールを細胞内へ取り込み、あるいは細胞内のコレステロールをHDLへ転送する機能を有しているが、AGE化蛋白は、HDLのSR-BIへの結合は阻害しないのに対して、コレステロールの輸出入を阻害することが明らかとなった。
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