研究課題/領域番号 |
10044318
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
西川 武二 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50051579)
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研究分担者 |
橋本 公二 愛媛大学, 医学部, 教授 (00110784)
清水 宏 北海道大学, 医学部, 教授 (00146672)
天谷 雅行 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (90212563)
橋本 隆 久留米大学, 医学部, 教授 (20129597)
ブラック マーチン・M 英国セントトマス病院セントジョン皮膚研究所, 部長
スタンレー ジョン・R 米国ペンシルバニア大学, 医学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1999年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1998年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 自己免疫性皮膚疾患 / 遺伝性皮膚疾患 / デスモグレイン / ラミニン5 / VII型コラーゲン / 動物モデル / 表皮シート / 遺伝子治療 / ノックアウトマウス / 遺伝子解析 / 自己免疫皮膚疾患 |
研究概要 |
本研究により、皮膚科領域において最先端の研究活動をしている国内外のグループによる共同研究が推進され、以下の成果を得た。まず第1に、自己免疫性疾患である天疱瘡のモデルマウスが作成された。尋常性天疱瘡の自己抗原であるデスモグレイン3(Dsg3)のノックアウトマウスに、組換えDsa3蛋白(rDsg3)を免役すると野生型では認められないDsg3に対する自己抗体の産生が認められ、さらに、Dsg3を発現しているRAG2-/-免疫不全マウスに免役したDsg3ノックアウトマウスのT細胞、B細胞を移植することにより、持続的な自己抗体の産生による水疱形成が誘導されることを確認した。次に、自己免疫性疾患に対して組換え毒素を用いた抗原特異的B細胞除去法が開発された。Dsg3の細胞外領域と毒素Pseudomanas Exotoxin(PE40)とのキメラ分子(組換え毒素)を大腸菌の発現系にて作製した。自己抗体産生B細胞の膜表面にはDsg3に対するイムノグロブリン受容体が発現されており、組換え毒素はDsg3部分がリガンドとなり抗原特異的にB細胞を認識できる。Dsg3に対するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞、ならびにDsg3にて免役したマウスの脾細胞を標的細胞として毒素活性を検討したところ、抗原特異的に60%の細胞を除去することに成功した。さらに遺伝性皮膚疾患においては、栄養障害型表皮水疱症並びに接合部型表皮水疱症の国内外における症例が集積され、各症例における遺伝子変異部位の同定がなされた。さらに、遺伝子変異部位と臨床症状との相関関係が解析された。また、表皮培養シートを安定に作成し、供給するための手法が確立され、表皮肝細胞の同定に関する基礎的実験が施行された。また、表皮細胞を標的とした遺伝子治療の開発を目指し、アデノウイルスを用いた検討がなされた。
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