研究課題/領域番号 |
10044319
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
松村 喜一郎 帝京大学, 医学部, 助教授 (50260922)
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研究分担者 |
山田 広樹 帝京大学, 医学部, 助手 (90260926)
砂田 芳秀 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00240713)
清水 輝夫 帝京大学, 医学部, 教授 (00107666)
CAMPBELL Kev アイオワ大学, 医学部, 教授
斉藤 史明 帝京大学, 医学部, 助手 (40286993)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
1999年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1998年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | dystroglycan複合体 / laminin-2 / 髄鞘形成 / 細胞接着因子 / シュワン細胞 / 基底膜 / 末梢神経 / ジストログリカン / ラミニン |
研究概要 |
末梢神経における髄鞘形成のメカニズムは未だに良く分かっていない。本研究では末梢神経髄鞘形成の分子機構をdystroglycan-laminin結合の生物学的機能とその異常を中心に分子細胞生物学的、生化学的に解析した。dystroglycan複合体はシュワン細胞のメジャーなlaminin結合蛋白であり、laminin受容体として細胞接着に関与していた。dystroglycan複合体は細胞外糖蛋白であるα-dystroglycanと膜貫通蛋白であるβ-dystroglycanが細胞膜上で結合することにより構成されており、シュワン細胞においてはsarcoglycan複合体を欠除していた。α-dystroglycanはO型糖鎖にα2-3結合したクラスター状のシアル酸を持つムチン型糖蛋白であり、中央部に棒状のムチンドメインを持っていた。α-dystroglycanに特異なシアル化糖鎖構造がlamininとの結合に重要であった。dystroglycan複合体は末梢神経においてlaminin-2のみならずagrinの受容体でもあった。シュワン細胞膜においてdystroglycan複合体は細胞骨格蛋白であるDp116(dystrophinのホモローグ)によって裏打ちされていた。シュワン細胞におけるdystroglycan複合体の発現は末梢神経の変性とともに減少し、再生とともに増加した。以上よりシュワン細胞膜上におけるdystroglycan複合体とlamininの相互作用が細胞接着のみならず髄鞘形成にも関与するものと考えた。
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