研究課題/領域番号 |
10044321
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
衛藤 義勝 (衞藤 義勝) 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50056909)
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研究分担者 |
GIESELMANN V. キール大学, 教授
BARRONGER J. A. ピッツバーグ大学, 教授
BRADY R. O. NIH, 部長
BARRANGER J. A. ピッツバーグ大学, 医学部, 教授
GIESELMANN V キール大学, 医学部, 教授
BARRANGER J. ピッツバーグ大学, 医学部, 教授
BRADY R.O. NIH Developmental and Metabolic Neurolig, 部長
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | ゴーシェ病 / 異染性脳白質変性症 / 遺伝子解析 / 遺伝子変異 / 造血幹細胞 / アデノウイルスベクター / 先天代謝異常症 / 遺伝子治療 / 中枢神経症状 / 動物モデル |
研究概要 |
【リピドーシス患者の遺伝子解析】 我々の研究室では引き続きゴーシェ病、異染性脳白質変性症の日本人症例および韓国、中国人症例の遺伝子解析を行いアジア人種に特有の遺伝子変異を明らかにした。遺伝子変異のスペクトラムは明らかに欧米人と異なっていた。 【遺伝子治療の研究について】 研究分担者であるBarranger博士らの研究によりGaucher病の造血肝細胞を標的とした遺伝子治療が実際の人患者に対して行われた。当初、glucocerebrosidaseの遺伝子発現は末梢血で認められ、その活性値も正常値近くまで上昇したが、その後低下していった。これはある程度未熟な造血細胞に遺伝子は導入されたが、造血肝細胞には遺伝子がほとんど導入されていないことを示唆する結果であった。そこで衛藤らは造血肝細胞ではなく分化したマクロファージを標的とした遺伝子治療を、やはりリソゾーム蓄積症の一つであるムコ多糖症VII型モデルマウスを用いて検討した。遺伝子導入はレトロウイルスベクター(MFG-HBG)を用いて行った。遺伝子導入されたマクロファージは肝臓、脾臓に生着しムコ多糖症VII型の病理変化を改善することに成功した。今後このアプローチがGaucher病、異染性脳白質変性症にも応用可能か否かを検討する予定である。 【神経細胞におけるリソゾーム酵素遺伝子の発現】 まず基礎実験としてアデノウイルスベクターの脳神経細胞への遺伝子導入法を検討した。adult animalの中枢神経細胞にはなかなか遺伝子導入が出来ないことにより胎児期に遺伝子導入をラットを用い行った。アデノウイルスベクターを投与する胎生日数により感染臓器が大きく異なっていた。特筆すべきは胎生12日に子宮内にウイルスベクターを投与すると脳神経細胞に多くのアデノウイルスベクターが感染することが判明した。今後は実際の先天性スフィンゴ脂質代謝異常症のモデルマウスに対し出生前に遺伝子を導入することにより遺伝子治療の効果があるか否か検討する予定である。
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