研究分担者 |
LEON Jose Lu メキシコ北西部生物学研究センター, 助教授
TROYO Enriqy メキシコ北西部生物学研究センター, 教授
中島 廣光 鳥取大学, 農学部, 教授 (40144646)
田熊 勝利 鳥取大学, 農学部, 教授 (40032297)
岩崎 正美 鳥取大学, 農学部, 教授 (60032299)
DIEGUEZ Enrique Troyo CIBNOR,PROFESSOR
JOSE Luis Le メキシコ北西部生物学研究センター, 助教授
ENRIQUE troy メキシコ北西部生物学研究センター, 教授
河野 強 鳥取大学, 農学部, 助教授 (50270567)
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研究概要 |
1. メキシコ・バハカリフォルニア半島(南北1,500km)における乾燥地の砂漠化,農業の問題についての現状を,メキシコ北西部生物学研究センターと共同で,現地調査した. 2. 耕地においては,潅漑による土壌の塩類化・アルカリ化は徐々に,一部では急速に進行しており,放棄されている地域も拡大していた.また,地下水の水量の減少と,地下水層の急速な低下,さらに塩水化も進行しており,栽培作物に対する大きな脅威となっていた.さらに土壌線虫による作物の被害も拡大してきていた.現状では,これら土壌劣化に対する対策は十分でなく,安定した作物生産のために,早急に対策を確立する必要がある. 3. 栽培管理,水管理,施肥管理等についても問題点があり,改善の必要がある. 4. 自然生態系では,巨大なサボテン(300〜400年生)のたち枯れ地域が,急速に拡大しており,原因の究明と対策が必要である.この問題は,これまであまり表面化していない新しい,深刻な問題である. 5. 耕地,自然生態系ともに土壌流出(エロージョン)が大きな問題であり,対策が必要. 6. 現地調査は各専門分野の意見とともに,問題点を総合的にとらえ,共通の認識にできた点でも大きな成果が得られた. 7. メキシコ北西部生物学研究センターの研究員を日本に招へいし,鳥取大学で乾燥地研究のために進めている優れた環境制御,栽培管理,水管理,化学分析システム,情報解析等,先端的な研究を紹介したが,メキシコ側にとって,極めて大きな成果であった. 8. 鳥取大学とメキシコで,それぞれ研究発表,研究交流会を計4回開催し,砂漠化防止と持続的な農業生産についての情報の交換を行った.現状の理解と,相互の理解の上で非常に有意義であった.
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