研究課題/領域番号 |
10045024
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中野 實 千葉大学, 理学部, 教授 (80009604)
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研究分担者 |
小熊 幸一 千葉大学, 工学部, 教授 (60009529)
相見 則郎 千葉大学, 薬学部, 教授 (30009170)
竹尾 漢治 千葉大学, 真菌医学研究センター, 教授 (10027097)
米澤 直人 千葉大学, 理学部, 助教授 (80212314)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 透明帯 / 哺乳類卵子 / 分裂酵母 / 細胞骨格 / 放線菌 / クラウンエーテル / β-ラクタマーゼ / 原子吸光法 / 細胞表層 / 出芽酵母 / 抗生物質 / グリコシダーゼ / 細胞壁 / 放射菌 / GPI-アンカー / 酵母 / インドールアルカセイド / 塩素系芳香族化合物 |
研究概要 |
(1)中野と米澤はブタとウシの卵子表層透明帯糖タンパク質の精子結合活性糖鎖の構造と存在部位を調べ、ブタでは3本鎖と4本鎖の複合型中性糖鎖が、ウシでは高マンノース糖鎖が精子結合活性をもつこと、これらの糖鎖はいずれもZPBタンパク質に存在し、特にブタの活性糖鎖はZPBのN末端領域に偏在していることを明らかにした。更にKissとの共同研究で、ブタ精子膜にはGPIアンカー型のαマンノシダーゼが存在することを示した。(2)竹尾はSipiczkiと共同して酵母の形態形成について研究した。酵母細胞の形は生長と分裂部位により大きく決められた。分裂酵母は両端でのみ生長し中央部で二分裂する簡単で極性の強い生長様式をもつが、この解析には極性を欠く球状ミュータントが有用であった。分裂部位決定に細胞壁とサイトスケルトンが大きな役割を果たすこと、細胞膜超微形態も生長や分裂に相関することを示した。また酵母-カビの形態変換を引き起こす環境要因は、菌種により異なるが細胞の形態的反応には異種間での共通性が認められた。(3)相見はBarabas研究室で培養されているStreptomycetes griseofluvusの一菌株について生物活性成分の化学的研究を行った。クエートの油汚染地域の土壌から採取された本菌についてβラクタマーゼ阻害活性と抗菌活性を指標に生物活性成分の検索を行った。βラクタマーゼ阻害活性物質については微量のため解明研究に進めなかった。抗菌活性成分を含有するAK25及び3-2について質量分析、核磁気共鳴を用いて構造解明を試みた結果、主成分は糖類、もしくはポリエーテル系化合物と考えられた。(4)小熊は、まずHPLCで分離不十分な塩素系芳香族化合物を、計算で分離定量するアルゴリズムを開発した。また、生物に有害な鉛をクラウンエーテルに吸着後シュウ酸アンモニウム溶液で溶出後直接原子吸光装置に導入する良好な自動分析法を開発した。更に、黒鉛炉原子吸光法を用いたヒト頭髪中のスズの直接定量法を開発した。本法は分析時間が格段に短く、有害なスズ摂取量のモニタリングに有効な実用分析法となることが期待される。
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